株式会社フォーイットが運営するWeb3メディア「Mediverse」は、2024年9月2日に実施した『Web3に関するアンケート』の結果を発表しました。この調査は、全国の20歳以上の男女500人を対象にしたもので、次世代インターネットである「Web3.0」に対する認知度や理解度を明らかにしました。
調査の背景
「Web3」とは、従来の「Web1.0」や「Web2.0」を経て、プライバシーやセキュリティの問題を解決するためにブロックチェーン技術を基盤に構築された、新たな分散型インターネットの概念です。今回の調査では、「Web3」についての認識が、どのように世代や性別、所得に影響されるのかを探ることを目的としています。
Web3の認知度
調査結果によると、全体の約18.6%が「Web3」という言葉を知っていると回答しました。特に興味深いのは、性別における認知の違いです。男性は「Web3」を知っていると回答した割合が女性の約3倍となり、最も高かったのは20代男性で42%に達しました。
また、世帯年収別でも顕著な差が見られ、年収1,000万円以上の層では約32%が「Web3」を認知していましたが、年収300万円未満の層では7%にとどまりました。このことから、収入の多い層ほど新しい概念に敏感であることが示唆されます。
Web3の理解度
「Web3」を聞いたことがあると回答した18.6%の中で、その理解度を尋ねたところ、最も多かったのは「聞いたことはあるが、よくわからない」の40.9%でした。性別による理解度の違いもあり、女性はより理解がないという傾向が見受けられます。年齢別に見ると、20代から40代は「聞いたことはあるが、よくわからない」という回答が多く、50代以上になると逆に理解度が高くなる傾向がありました。
世帯年収別でも、年収500万円以上の層は約80%が何らかの理解を示していましたが、500万円未満の層は「聞いたことはあるが、よくわからない」が主体でした。この結果から、経済的な要因が理解度にも影響を与えていることが明らかになりました。
Web3に関連するキーワード
次に、「Web3」と聞いて思い浮かぶキーワードを尋ねたところ、1位は「ブロックチェーン」で33.3%、2位が「メタバース」で18.3%、3位が「暗号資産(仮想通貨)」でした。
性別による回答の違いが見られ、男性は35%が「ブロックチェーン」と回答したのに対し、女性は33%が「メタバース」と答えました。この違いは、男性と女性の技術に対する関心の違いを反映しているのかもしれません。
年代による傾向も見られ、20代から40代にかけては「ブロックチェーン」が最も多く挙げられ、50代以上では「メタバース」の認知度が高い結果となりました。
総論
全体的に見て、次世代インターネットの概念「Web3」の認知度は約18.6%にとどまり、性別、世代、世帯年収によって異なる傾向が見られました。また、「Web3」に関連する共起語には「ブロックチェーン」が圧倒的な支持を受けていることがわかりました。今後の「Web3」の認知拡大に注目したいところです。