次世代エッジ処理システムの革命
メトロ電気工業株式会社(愛知県安城市)と芝浦機械株式会社(東京都千代田区)は、自動車外装部品の生産工程に革命をもたらす次世代型「樹脂成形品エッジ処理システム」を開発しました。この新システムは、樹脂成形品エッジ処理ヒーター「オレンジヒート®」とロボット技術を融合させたもので、これにより生産効率を大幅に向上させることが期待されています。
エッジ処理の新基準
これまで、自動車の外装成形品に関しては、作業者がバーナーやカッターを使用して手作業でバリやパーティングラインを除去していました。この手法には多くの問題があり、不良品の発生や作業者への負担が課題とされていました。しかし、新たに開発された次世代型「樹脂成形品エッジ処理システム」は、これらの問題を解決するために設計されています。
本システムでは、オレンジヒート®による高効率な加熱を実現し、成形品の外観品質を向上させることが可能です。従来の手作業から完全自動化されたこのプロセスは、作業者の負担を軽減すると同時に、不良率の低減にも寄与します。さらに、環境への配慮も含めた持続可能な開発を追求しており、自動車業界をはじめとするプラスチック製造の各工程においての適用が可能です。
省エネルギーと安全性の向上
特に注目すべきは、このシステムが実現する省エネルギーと安全性です。赤外線カーボンランプヒーター「オレンジヒート®」は、高い熱効率を持ち、エネルギーの無駄を最小限に抑えることができます。また、直火を使用しないため、設備火災のリスクも低減され、作業現場における安全性が大幅に向上します。
具体的な導入メリット
このシステムの導入により、以下のようなメリットが得られます:
- - 不良率の低減:高精度な制御によって、製品の品質が向上します。
- - 安全性の確保:直火不使用によるリスクの最小化。
- - 省人化の実現:ロボットによる安定作業で、良品条件の見える化を可能にし、不良率を削減。
- - 環境負荷の低減:エネルギー効率の向上により、CO2排出量の削減に貢献します。
オレンジヒート®の技術的特徴
メトロ電気の独自技術によって開発されたオレンジヒート®は、炭素繊維をフィラメントとして使用する革新的なヒーターです。このヒーターは、高耐久性を持ち、長期間安定した運用を実現します。また、赤外線放射による加熱効率の向上により、持続可能な社会の実現にも寄与しています。
今後、メトロ電気と芝浦機械は、さらに進化した自動化技術と環境に配慮した製品の開発を続け、一層の社会貢献を目指していく方針です。自動車業界における新たな基準を打ち立てるこの技術は、今後の展開が非常に楽しみです。