Fluenceが日本市場向けに新製品を導入
2025年1月、日本市場への参入を発表したFluence Energy, Inc.(フルエンス)は、東京で記者発表会を開催し、革新的な蓄電システム「Smartstack™」と運用最適化ソフト「Mosaic™」の2つの新製品を発表しました。これにより、蓄電池の導入と再生可能エネルギーの普及を加速する意向です。
Smartstack™の特徴
「Smartstack™」は、交流の高密度蓄電池プラットフォームとして設計されており、世界各国での商用利用が開始されています。日本市場への納入は2025年第4四半期からスタートする予定です。
日本政府は、2030年までに温室効果ガスを46%削減し、2040年には電源構成における再生可能エネルギー比率を40〜50%に引き上げることを目標としており、蓄電池はこの目標を実現するための重要な役割を果たすとされています。Smartstackは、高性能予測と診断機能を備え、安全性を確保しながらモジュール設計をしています。この設計により、需要の増加や性能向上のニーズ、輸送制約や土地利用の問題に対応できます。
この特許出願中の設計により、輸送が容易なサイズと重量に分割でき、施工も簡素化されています。実際に使用する場合、300Ahクラスの次世代バッテリーを搭載すれば、エネルギー密度は最大7.5MWhに達します。これは現在市場に出回っているACベースのシステムと比較して約30%も高い密度を誇ります。
Mosaic™の役割
同時に発表された「Mosaic™」は、日本市場特有の複雑な電力卸売市場に対応するためにカスタマイズされた蓄電池向けの運用最適化ソフトウェアです。AIを活用した価格予測と入札最適化機能を搭載しており、蓄電池資産の所有者や運用者が収益を最大化できるよう支援します。この結果、クリーンエネルギーの導入も進むことが期待されています。
Fluenceのアジア太平洋担当副社長であるウィルヘルム・ヴァン・ブツラー氏は、日本市場が再生可能エネルギーや蓄電池において非常に重要な位置を占めていると強調し、SmartstackとMosaicが市場のニーズに応えるものであると述べています。これにより蓄電池業界をリードし、日本のエネルギーシステムが抱える課題解決に貢献する姿勢を示しています。
未来への挑戦
Fluenceは、34.2GWhに及ぶ蓄電池プロジェクトの導入実績を有し、今後も日本国内の電力会社や再生可能エネルギー事業者と連携を深めながら、最適な蓄電池ソリューションの提供を目指していきます。日本はエネルギー市場の更新や再生可能エネルギーの拡充が急務であり、Fluenceの新たな製品群がその鍵を握ると言えるでしょう。
今回の新製品発表は、Fluenceが今後も進化し、持続可能な未来へ向けての取り組みを強化していくことを示しています。詳細はFluenceの公式ウェブサイトやLinkedInなどのソーシャルメディアでご確認いただけます。