医療物流の新たな拠点、「小豆沢センター」の開設がもたらす変革

大日本印刷株式会社（以下、DNP）が、2025年4月1日、東京都板橋区に新たな物流拠点「小豆沢センター」を開設します。これはメディカルヘルスケア業界向けの物資を取り扱うセンターであり、医薬品や医療機器の適切な流通を支える重要な役割を果たします。

センター開設の背景

2024年4月、トラックドライバーの時間外労働に関する厳しい規制が適用され、物流業界全体が大きな変革を迫られています。この「物流2024年問題」により、輸送力の低下や人手不足といった課題が浮き彫りになり、医薬品や医療機器の流通にも影響が出ることが懸念されています。そこで、DNPロジスティクスは、安定的かつ安全な物流の確保を目指し、より強固なセキュリティ管理体制を整えた物流拠点の必要性を感じ、本センターの開設を決定しました。

「小豆沢センター」の特長

1. 医薬品関連業の許可を取得
新たに開設される「小豆沢センター」は、医薬品卸売販売業および医薬品製造業（包装・表示・保管）のいずれの許可も取得しています。このことにより、従来医薬品とは別に保存されていた販促物も一元管理できるようになり、コストやリードタイムを削減し、納入先店舗へのサービス向上が期待されます。

2. 厳重なセキュリティ管理
小豆沢センターは高いセキュリティ機能を備え、個人情報保護に万全を期した管理体制を構築しています。これにより、医療機器や医薬品に求められる厳しい管理基準をクリアし、安全な流通が可能となります。

3. 全国規模でのサービス展開
DNPロジスティクスは、関東・関西を中心に国内に6つの拠点を持ち、メディカル物流アウトソーシングサービスを提供しています。医薬品、医療機器、化粧品などに関する許可を受け、様々なニーズに応じた物流ソリューションを展開予定です。

今後の展開

DNPロジスティクスは、「小豆沢センター」を通じて医薬品や医療機器の流通を支え、2030年度には年間30億円の売上達成を目指しています。また、医療機器製造業および医薬品店舗販売業の許可取得も視野に入れ、さらなる事業展開を計画中です。

大日本印刷株式会社は、企業理念として「創造課題解決」を掲げ、今後も医療物流の領域での革新を追求していくことでしょう。新たな拠点、システム、サービスが、医療業界全体にどのような変革をもたらすのか、今後の進展に注目です。