こころで聴く図書館WS
2024-02-09 07:00:02

聴覚障害者疑似体験型WS「こころで聴く図書館」開催!多様性と共生考える参加型イベント

聴覚障害者疑似体験型ワークショップ「こころで聴く図書館」レポート:多様性と共感を育む、未来への一歩



2024年2月12日(月・祝)、神奈川県茅ヶ崎市立図書館において、一般社団法人4Hearts主催の体験型ワークショップ「こころで聴く図書館〜囚われの勇者とガラスの迷宮〜」が開催されました。小学校3年生から6年生を対象としたこのイベントは、聴覚、視覚、言語といったハンデのある状態を疑似体験することで、参加者たちに多様性への理解と共感の輪を広げることを目的としています。

イベント概要:魔法書探しの冒険と理想の図書館創造

ワークショップは、アイマスクやヘッドホンを使用し、コミュニケーションに制限のある状況を疑似体験するゲームから始まりました。参加者は3人1組のチームとなり、図書館内に隠された「魔法書」を探すゲームや、ブラインドサッカーチーム「スフィーダ世田谷BFC」による絵本の読み聞かせなどを通して、様々な課題に挑戦しました。

図書館内を探検しながら、限られた情報から魔法書を見つけ出すゲームは、参加者たちの集中力と協力性を試すものとなりました。視覚情報に頼れない状況下で、チームメンバー同士が情報を伝え合い、協力して目標達成を目指す様子は、まさに「共生」そのものの体現でした。

絵本の読み聞かせは、新たな視点を与えてくれました。視覚や聴覚にハンデがある状況下では、伝え方、受け取り方が大きく変わります。読み聞かせを通して、参加者たちは、コミュニケーションにおける様々なバリアについて、改めて考える機会を得たと言えるでしょう。

後半は、「理想の図書館」をテーマにしたアイディアソンが行われました。参加者たちは、ワークショップで得た経験や気づきを活かし、物理的なバリア(図書館の設備や構造)とコミュニケーションのバリアの両面から考察。子どもも障害者も、誰もが使いやすい図書館とはどのようなものか、活発な意見交換が繰り広げられました。

4Heartsの取り組み:気づきスイッチと社会への貢献

一般社団法人4Heartsは、代表の那須かおり氏をはじめ、聴覚障害者当事者や様々な支援者から構成される団体です。彼らは「気づきスイッチ」という概念を提唱し、体験を通して、参加者たちが他者への理解を深め、社会課題への関心を高めることを目指しています。

今回のワークショップは、単なる体験イベントにとどまりません。4Heartsは、このイベントを教育現場で活用できる教材として開発し、学校図書館での導入を目指しています。多様性、思いやり、相手の事情を想像することの重要性を伝える、実践的な教材の開発は、まさに未来への投資と言えるでしょう。

現在、この教材開発のためのクラウドファンディングも実施中です。多くの支援が集まることで、より多くの子供たちが多様性について学ぶ機会が創出されるでしょう。

イベントを通して

このワークショップは、参加者たちに多くの学びをもたらしました。相手の立場を考え、様々な角度から物事を見る力、そして一歩先を想像する力。これらは、社会を生きる上で不可欠な能力です。

「こころで聴く図書館」は、単なるイベントではなく、より良い社会を築くための重要な一歩となりました。多様性への理解を深め、共感を育む、未来への希望に満ちた取り組みと言えるでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人4Hearts
住所
神奈川県茅ヶ崎市今宿965番地-1
電話番号
080-9985-6392

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