横浜の三溪園で楽しむ秋の菊花展、名人によるトークも魅力

横浜での秋の風物詩、三溪園の菊花展

横浜市中区に位置する国指定名勝「三溪園」では、2025年10月26日から11月24日までの期間、秋の風物詩とも言える菊花展を開催します。横浜市内で最大規模のこのイベントは、1964年から続く伝統を持ち、今年も神奈川県内のトップレベルの名人たちが丹精込めて育てた大菊や江戸菊など、約240点が集まります。

展示される菊花は、多彩な色合いと独特な形状を持ち、訪れる人々を魅了します。特に中央広場では、直径18㎝以上の巨大な大菊や、地域に受け継がれてきた江戸菊、さらには古典三菊などが一堂に会するため、その美しさを堪能することができます。また、正門藤棚広場では、三溪園や神奈川の名所を小菊で表現した盆景や小菊盆栽なども楽しむことができます。

名人たちによる「見どころトーク」

菊花展の期間中、名人たちが菊花のお手入れ方法や観賞ポイントなどを紹介する「見どころトーク」も行われます。この貴重な機会に、菊の栽培がいかに難しいかを学びながら、菊花の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。トークは11月1日、2日、3日、8日、9日、15日、16日、23日に開催され、各回約20分間の講義が予定されています。名人たちの豊富な知識に耳を傾けることで、より深く菊の世界に浸ることができるでしょう。

フラワーデザイナーによる特別展示

さらに、11月9日からは重要文化財である旧矢箆原家住宅で、フラワーデザイナー五十嵐道子氏による菊を使ったフラワーアレンジメントの展示も同時に行われます。古民家を背景にした華やかなアレンジメントは、歴史的な建物と自然の美しさを融合させており、訪れる人々に新たな感動を提供します。

三溪園の魅力を再発見

三溪園自体は、実業家・原三溪によって創設され1906年に一般公開されました。現在、約17.5ヘクタールに及ぶ広大な園内には、多くの重要文化財が配置されており、四季折々の景観を楽しむことができます。開苑当初から「美しいものはみんなで共有する」という理念で運営されてきたため、訪れる人々に安らぎや感動を与えています。戦災後は市に譲渡され、公益財団法人によって管理されており、国の名勝に指定されています。