老舗酒蔵が新型コロナ禍に対応した支援プロジェクト
京都・伏見にある老舗酒蔵「富翁」北川本家が、新型コロナウイルスの影響で困難に直面している酒米の契約農家を支援するため、クラウドファンディングを開始しました。このプロジェクトは、日本酒製造に欠かせない良質な米を守るために立ち上げられました。
日本酒減産の危機
新型コロナの影響で、飲食店が休業や営業自粛を余儀なくされた結果、日本酒の需要が激減。酒造りに必要な酒米の発注も大幅に減少し、農家での山田錦の生産にも悪影響が及んでいます。このままだと、農家が山田錦の栽培をやめてしまう危機的状況が迫っているのです。
酒米「山田錦」の魅力
酒米の中で特に高い評価を受けている山田錦は、粒が大きく、栽培には時間と手間がかかるため、農家には大変な苦労が伴います。しかし、酒造りには欠かせないこの米が生産されなければ、日本酒の品質が保証されないのです。そうした中、酒蔵と農家は共にこの危機を乗り越えるための方策を模索しました。
クラウドファンディングの取り組み
この取り組みにより、普段あまり食べられることのない山田錦を多くの人に知ってもらい、関心を持ってもらうことを目指しています。支援のリターンとしては、河北農園で育てられた「山田錦」で製造された純米吟醸酒「富翁 純米吟醸 丹州山田錦」と、その白米をセットにしたものが用意されています。さらに、オンライン酒の会や酒蔵見学といった特典もあり、支援金は3000円から100000円まで多様なレベルで設定されています。
河北農園の役割
河北農園の農家、河北卓也さん(通称・卓ちゃん)は、酒米の栽培を通じて日本酒の品質保持と地域の農業を守る使命に燃えています。同農園では、農薬をできるだけ使わない方法で山田錦を栽培し、多くの人々に美味しいお米と日本酒を提供することを目指しています。新たに導入した真空包装機によって、保存可能な新鮮な白米の提供も実現しました。
360年以上の歴史を持つ酒蔵
北川本家は、1657年の創業以来、360年以上にわたって京都・伏見で酒造りを続けてきました。豊かな水と伝統的な製法で、地元の食文化とともに発展してきました。手作りの美味しい日本酒を製造することはもちろん、地域の農家との関係を大切にしながら発展してきたのです。
おわりに
新型コロナ禍によって、私たちは対面での交流が減り、人と人とのつながりが希薄になっています。その距離を少しでも縮めるため、酒造りには人と人の温かいつながりが必要だということを忘れずにいたいと思います。このクラウドファンディングを通じて、みなさんにも日本酒への愛を再確認していただければ幸いです。私たちのプロジェクトにご支援をいただけると、とても励みになります。未来のために、ぜひご参加いただきたいです。
詳しい情報は
こちらをご覧ください。
連絡先
株式会社 北川本家
ホームページ :
https://www.tomio-sake.co.jp/