「質屋の経済学」プロジェクト、地域経済への新たな一歩を踏み出す

イントロダクション


日本の伝統的な金融モデルの一つである質屋。この独特なビジネス形態が、現代の経済学にどのように関連しているのかを探る新たな共同研究が2025年5月から始まります。

この研究は、株式会社ものばんく(以下、ものばんく)と公立大学法人下関市立大学(以下、下関市立大学)が協力して実施するもので、「質屋の経済学 - 日本の伝統的なビジネスモデル・質屋の経済の現状と展望」というテーマの下、3年間にわたるものです。本記事ではこの研究が目指すもの、具体的な内容、期待される成果をご紹介します。

研究の背景


ものばんくは、リユース市場において長年の経験を持つ企業であり、地域経済に寄与する事業を展開してきました。近年、持続可能な循環型社会の実現に向けた動きが加速する中で、質屋の役割にも注目が集まっています。

この共同研究では、下関市立大学が持つ学術的知見とものばんくの実務経験を融合させることで、質屋がリユース市場と経済に与える影響を深く探求し、次世代への金融・経済教育の発展を目指します。

研究の目的と内容


本研究の主な目的は、地域に根ざした伝統的金融ビジネスである質屋が持つ経済的および社会的意義を明らかにし、それを基にオンラインマネースクールのカリキュラムを開発することです。具体的な取り組み内容は以下の通りです:

1. 国内外の政策調査
リユースと経済に関連する国内外の制度や先行研究を調査し、質屋ビジネスの位置付けを明確にします。

2. オンラインマネースクールのカリキュラム開発
開発する講義カリキュラムでは、質屋の役割やリユース市場の重要性について学べる内容を盛り込みます。

3. カリキュラムの実施と効果検証
実施後は教育効果を検証し、必要に応じて改善を図ることで質の高い教育を目指します。

4. 大学での関連講義科目の設置
学生に向けた実践的な教育を提供し、地域社会にも還元していきます。

期待される成果


このプログラムの成果として、学生たちに質屋という業態の理解を深める機会を提供できることが期待されます。また、地域経済の活性化にも寄与し、質屋ビジネスの重要性が再認識されることによって、社会全体でのリユースに関する意識改革が促されるでしょう。

研究に携わるメンバー


公立大学法人下関市立大学は、学長の韓 昌完氏が主導して研究を進めます。韓学長は「現場の実践知と学術研究を結びつけることで、より深く社会と経済を理解する教育を実現したい」と語っています。

一方、ものばんくの吉田悟代表取締役は「質屋は“日本最古の金融機関”とも言われる。社会的に見過ごされがちなこの業態に改めて光を当て、次世代の教育資源として育てていくことに意義を感じている」とコメントしています。

終わりに


質屋の経済学を通じて、リユース市場の学びを深めるこの取り組みは、今後の経済教育に新たな影響を与えると考えられます。地域社会に根付いた教育と経済の融合が、次世代にどのような効果をもたらすか、今後の展開に注目です。

会社情報

会社名
株式会社ものばんく
住所
山口県下関市中之町11-7
電話番号
083-242-2822

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