生成AI連携の新時代到来
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(以下、富士フイルム)と株式会社neoAIが新たに連携し、生成AIを活用した業務効率化の道を開くこととなりました。この提携は、特に企業向けの情報管理に革新をもたらすことが期待されています。
DocuWorksとneoAI Chatが連携
2023年10月8日より、富士フイルムのドキュメントハンドリングソフト「DocuWorks」とneoAIが提供する企業向けの生成AIプラットフォーム「neoAI Chat」との連携が始まりました。この連携により、DocuWorksで作成されたファイルを直接neoAI Chatにアップロードすることで、文書内容を生成AIが読み取ることが可能になります。この技術の導入は、企業内に蓄積された情報のアクセスや利用を飛躍的に容易にすると考えられています。
「AI・人工知能EXPO」でのデモンストレーション
この新機能は、10月8日から10日まで幕張メッセで開催された「第6回 AI・人工知能EXPO 【秋】」で出展され、両社が実際の業務シナリオに基づいたデモを行うことで、多くの来場者にその可能性を直接体験してもらうことができました。
業務特化型生成AIの進展
富士フイルムは、企業独自のデータを最大限に活用する業務特化型生成AI環境の構築にも力を入れており、多様な業種での生産性向上を狙っています。2025年に向けた具体的な提携も視野に入れており、その発展が期待されるところです。
DocuWorksの強み
DocuWorksは、PC上に電子の机を再現し、その上に配置された文書を紙のように扱えるという独自の機能を持っています。国内外で1,000万ライセンス以上の販売実績があり、業務の効率化を図る上で欠かせない存在となっています。
RAG機能の活用
新たに導入されたRAG(Retrieval-Augmented Generation)機能により、neoAI ChatはDocuWorksのファイルから抽出された情報を効率的に活用することができ、企業の情報検索やドキュメントの利用の効率化が図られます。例えば、九州電力はこの機能を活用することで、工事資料の作成にかかる工数を大幅に削減することに成功しました。
実証実験の成功例
実証実験の結果、九州電力は工事関連資料をDocuWorksで管理することにより、以前は手間がかかっていた作業が軽減され、工事資料の作成が迅速化されました。また、みらいコンサルティンググループは、給与計算業務においてもこの連携を活かし、業務プロセスを4割も効率化しました。
未来展望
富士フイルムとneoAIによる連携は、情報管理の革新を進め、企業のDX推進に寄与するものです。今後も双方は、AIを活用した新たな機能の開発を進め、この分野でのリーダーシップを確立し続けることでしょう。業務の効率化や新たなビジネス機会を生み出す基盤として、さらなる進化が期待されます。