キャラクターの絵画展が MEDEL GALLERY SHU で開催
2023年12月6日から18日まで、MEDEL GALLERY SHUにてグループ展「キャラクターの絵画」が開催されます。この展覧会には、きゃらあい、さめほし、東麻奈美、野澤梓、宏美の5人のアーティストが参加し、キャラクターをテーマにした独自の絵画作品を発表します。
キャラクター絵画は近年、アートシーンでの注目を浴びており、それ自体が一つのスタイルとして確立されつつあります。しかし、多くの作品は「かわいい」などの印象で片付けられ、本質に目を向ける展示はまだ少ないのが実情です。今回の展覧会では、5人のアーティストによる新たな視点を提供し、キャラクターの持つ思想や背景に迫ります。
アーティストたちの多様なアプローチ
きゃらあい
d大阪府出身のきゃらあいは、SNSの影響を受けた多様な価値観を背景に、自身のアイデンティティを反映した作品を制作しています。思春期からのインターネット上でのつながりが彼女の作品の基盤となっており、現代社会の複雑さや心の揺らぎを表現しています。彼女の描く少女たちは、リアルだけではない新たな視覚の体験を提供します。
さめほし
京都府出身のさめほしは、少女が抱える「忘れたり、忘れられたりすること」の恐怖に着目し、それを線で描くことにより感情をリアルタイムで残そうとしています。アクリル絵の具を用い、崩壊と形成を行いながら、彼女の描く作品には美に対する新たな視点が込められています。
東麻奈美
神奈川県横浜市生まれの東麻奈美は、キャラクターに時間軸を持たせることで、動きや次元を表現する作品を制作しています。彼女の作品は、20世紀初頭の画家たちが行ってきた時間や動きを描く試みを現代に置き換えたもので、非常に興味深い視点を提供しています。
野澤梓
野澤は自らの幼少の記憶を基にした、幾重にも重なり合う少女像を描いています。彼女の絵は、自己のさまざまな側面を重ね合わせることにより、現代の個人史を表現し、新たな宗教性を持つ祈りの形を感じさせます。
宏美
岡山県出身の宏美は、地元の風景やキャラクターを通じて、理想の姿を描き出します。彼女の作品は、コロナ禍や社会的な問題を反映し、人間の理想と現実の離れを示すものとなっています。
本展の魅力
この展覧会は、各アーティストが捉えたキャラクターの思想とそれを通じて描かれる現代社会の姿に注目しています。SNSという新たな表現手段を用いたアーティストたちの作品は、過去と現在、そして未来を結びつける重要な役割を果たすのです。展覧会は、アートが持つ力を再認識する機会となるでしょう。皆さまのご来場をお待ちしております。
開催情報
- - 日時: 2024年12月6日 - 18日(最終日は17時まで)
- - 場所: MEDEL GALLERY SHU, 東京都渋谷区神宮前4-28-18
- - 休廊: 毎週木曜日
- - 入場無料