OKIが新たに提供するSiCパワー半導体評価サービス
OKIエンジニアリング(OEG)は信頼性評価と環境保全に特化した技術サービスを展開しており、2023年9月26日より「AC-BTI試験サービス」を発表しました。このサービスは、特に車載機器や産業機器において重要な役割を果たすSiCパワー半導体の劣化モードを評価するものです。
SiCパワー半導体の重要性
近年、電気自動車や産業機器に広く使われるパワー半導体は、電力制御や変換に不可欠な存在となっています。特に、SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体は、従来のシリコンに比べて高耐圧性や低損失性に優れており、カーボンニュートラルの実現に向けた重要な要素です。しかし、SiCパワー半導体には独特のAC-BTIという劣化モードがあり、スイッチング動作の長期間にわたってしきい値電圧が変動します。この変動は電力損失を増加させるため、評価が必要です。
AC-BTI試験サービスの概要
このたび発表されたAC-BTI試験サービスは、OEGが国際規格に基づいて開発した装置を用いて、SiCパワー半導体の劣化モードを評価します。サービスの主な特徴は、温度やストレス条件を細かく調整でき、最大で48検体を連続して試験することが可能である点です。これにより、短期間で高い再現性をもって試験が実施できるため、開発者や設計者にとって非常に利便性の高いサービスとなっています。
サービス提供の目的と展望
OEGは、この新サービスを通じて、SiCパワー半導体の信頼性を確保し、部品選定や製品設計に役立つ情報を提供します。今後は、幅広い評価・解析メニューを用意し、より安心してSiCパワー半導体を利用できる環境の構築を進めていく予定です。2026年度には年間売上目標を1億円とし、一層のサービス向上に努める所存です。
市場の期待と需要
今後の環境保全に向けた取り組みが進む中、SiCパワー半導体の重要性は一層高まっています。OEGが提供するAC-BTI試験サービスは、より高い性能を求めるユーザーにとって強力なサポートを提供することでしょう。この取り組みはカーボンニュートラルの達成を目指す多くの企業から注目されており、業界全体の信頼性向上に寄与することが期待されています。
OEGの新たなサービスは、業界の進化において欠かせない一歩となることでしょう。ぜひ、詳細を確認してみてください。
お問い合わせ情報
詳細については、公式サイトをご覧いただくか、OKIエンジニアリングのお問い合わせフォームからご連絡いただけます。以下のリンクをご参照ください。