渋谷の老舗マンションがついに建替えへ、地域再生の一歩

渋谷の老舗マンションがついに建替えへ、地域再生の一歩



渋谷区の神泉町に位置する「ハイマート渋谷神泉」が、マンション建替組合の設立を受け、新しい生活空間の誕生に向けて動き出しました。このプロジェクトは、明和地所株式会社によるもので、同社にとって初めてとなる「マンション建替え円滑化法」に基づく事業です。

ハイマート渋谷神泉の歴史


1975年に竣工した「ハイマート渋谷神泉」は、地上10階建ての集合住宅として、京王井の頭線「神泉」駅から徒歩4分という便利な立地が特徴です。しかし、築後50年を迎えると、耐震性や設備の劣化が顕著になり、居住環境の改善が求められてきました。管理組合は長年にわたり、建物の維持管理を行いながら、建替えの必要性について検討を重ねてきました。

建替えプロジェクトの発表


2019年から始まったマンションの建替えに向けた取り組みは、2023年に明和地所が事業協力者として選定されることで本格化しました。その後、コンサルタントと連携して建替え案を練り、隣接地の買収を進める中で、2024年12月には建替え決議が可決されるに至りました。この構想は、渋谷区からの認可を得て進められ、ついに2023年10月には「ハイマート渋谷神泉マンション建替組合」が正式に設立されました。

マンション建替え円滑化法に基づく特例の活用


特筆すべきは、この建替えが「マンション建替え円滑化法」の特例を活用している点です。この法律により、除却の必要性が認定されたマンションの建替えにおいて、容積率が緩和される特例が設けられています。本プロジェクトでも、隣接地との一体計画を採用し、地域の安全性や快適性を向上させる要素を盛り込むことで、約696%の容積率への増加が認められました。

新たな住環境の提供


新しいマンションは、地上21階地下1階建てを予定し、居住戸数が85戸に増加します。この計画には、十分な緑地や周辺公園とのアクセス向上が含まれており、地域コミュニティの活性化にも寄与すると考えられています。完工予定は2030年とされています。

今後の進捗について


今後は、2025年の権利変換計画の承認を経て、従前の建物の解体、そして本体の着工が見込まれています。明和地所は、この事業を含めたマンション再生事業に力を入れており、神奈川県横浜市でも他のプロジェクトに参画しています。

この取り組みは、老朽化したマンションの問題解決に向けた一歩とともに、地域の生活環境の質の向上も狙っています。明和地所の再開発・建替事業部が主導し、管理組合や地域のニーズに応じた提案を行う姿勢が評価されています。

結論


「ハイマート渋谷神泉」の建替えは、単なるマンションの再生にとどまらず、周辺地域に新たな価値をもたらす挑戦でもあります。これからの進捗に注目が集まる中、地域住民にとっても新しい居住空間の実現が待ち望まれています。

会社情報

会社名
明和地所株式会社
住所
東京都渋谷区神泉町9-6明和地所渋谷神泉ビル
電話番号
03-5489-0111

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