土井木工の家具シリーズ<eda to ha>が受賞
このたび、土井木工が展開する家具シリーズ<eda to ha>が「ウッドデザイン賞2025」と「第19回ひろしまグッドデザイン賞」の二つの栄誉あるデザインアワードを受賞しました。これは、持続可能な素材の活用と地域循環モデルの形成を目指すプロジェクトとして、広く評価された結果です。
<eda to ha>とは何か?
<eda to ha>は、一般には価値がないものとされ、手つかずの状態で放置されている里山の広葉樹を利用した家具シリーズです。このプロジェクトは、荒廃した里山の再生を目指しており、枝や葉っぱなどの廃材を草木染めの染料として使用しています。こうした工夫により、素材を余すことなく活用する姿勢が確立されています。
里山広葉樹の課題と解決策
日本の多くの里山広葉樹は、廃棄や放置されるか、チップ用材としての利用にとどまっています。価値がないと判断される広葉樹林が増加する中、その結果として放置林が増え、木が枯れることで獣害や土砂崩れのリスクが高まるという深刻な問題が生じています。そこで<eda to ha>は、家具の素材として広葉樹を活用し、地域の森林資源の再生を促進する事業として開発されました。
受賞理由と評価
今回の受賞に関しては、輸入材に依存しない地域循環モデルの確立や、自然災害のリスクを軽減させる取り組みが評価されました。また、里山の保護と事業化を両立させる企業姿勢も高く評価されています。これにより、ユーザーは家具を通じて木材の原産地を特定でき、里山の魅力や課題を知る機会が提供されます。家具には木材の原産地がわかるIDが刻印されており、専用WEBサイトでこのIDコードを入力することで、どの里山からの木材かを確認できます。
展示会のお知らせ
受賞を記念して、11月13日(木)から11月25日(火)まで、東京の新宿区にあるリビングデザインセンターOZONEの5階にて、<eda to ha>の展示が行われます。展示期間中は、木の生まれ故郷を辿るトレーサビリティ製品のコンセプトを体験できる機会となります。展示時間は毎日10:30から18:30までで、水曜日は休館となっています。
土井木工について
土井木工は「人と素材に優しい家具づくり」を理念として1949年に広島県府中市で設立されました。2018年からは地域の木を積極的に活用した商品開発を始め、現在では広島県、兵庫県、大阪府で伐採された里山材や街路樹を調達し、循環利用の促進に努めています。また、独自のネットワークを持ち、丸太の製材から乾燥、加工に至るまで一貫したサービスを提供しています。
福祉や環境への配慮が詰まった<eda to ha>の家具は、現代のデザイン性と持続可能性を兼ね備えた一品として注目されています。ぜひこの機会にお立ち寄りいただき、その魅力を体感してみてください。
お問合せは土井木工株式会社、地域材活用推進室の土井崇義まで。
TEL: 0847-46-3211
E-mail:
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