音楽配信市場の現状
2024年第3四半期の音楽配信売上が発表されました。日本レコード協会が発表したデータによると、この四半期の売上は298億円を記録し、前年同期比で101%の成長を遂げたとのことです。累計では914億1,100万円に達し、前年同期比105%の増加を見せています。音楽配信市場全体が堅調に成長していることが明らかになりました。
ストリーミングが市場を牽引
特に注目すべきはストリーミングサービスです。この四半期における売上は274億円を超え、なんと音楽配信市場全体の92%を占めています。前年同期比では102%の増加となっており、これまでの勢いを継続しています。ストリーミングサービスはますます多くのリスナーを獲得しており、音楽業界における重要な柱となっています。
ダウンロード売上の動向
一方、ダウンロード売上については厳しい状況が続いています。シングルトラックのダウンロード数は前年同期比で93%に落ち込み、売上も前年同期比81%の13億1,200万円となっています。また、アルバムのダウンロード数は前年同期比で103%に増加したものの、金額は97%の9億100万円という結果でした。
音楽ビデオのダウンロードは前年同期比で減少し、4万ダウンロードで1,300万円にとどまっています。このように、ダウンロードセグメントは厳しい局面を迎えていますが、逆にストリーミングでは成長が続いている点が興味深いです。
セグメント別売上内訳
音楽配信売上の内訳は以下の通りです。ストリーミングのサブスクリプションサービスでは、前年同期比104%の227億円を記録。一方、広告収入に関しては一定の変動が見られ、音楽広告は前年同期比84%の18億5,500万円でしたが、音楽ビデオの広告収入は110%に達しました。
このように、ストリーミングサービスの成長が市場全体を牽引している一方で、ダウンロード市場は厳しい競争にさらされています。今後、音楽業界がどのように進化していくのか、目が離せません。
おわりに
音楽配信市場は、ストリーミングの成長に支えられて拡大し続けています。一方で、ダウンロードサービスの売上は減少傾向にあることから、業界全体でのトレンドの変化が見受けられます。今後はストリーミングサービスのさらなる発展が予想される一方、ダウンロード市場の見直しも求められるでしょう。音楽の楽しみ方は変わり続けており、リスナーのニーズに応じた新たなサービスの登場が期待されます。