株式会社オリエントコーポレーション(以下、オリコ)とマネーフォワードエックス株式会社(以下、マネーフォワードエックス)は、新たな業務提携を発表し、法人向けの「AI与信審査モデル」を搭載したサービスの提供を目指します。このサービスは2024年7月からスタートし、両社の技術を組み合わせた新しい金融ソリューションを実現することが期待されています。
この新サービスは、オリコの豊富な審査モデル 구축ノウハウと、マネーフォワードエックスの先進的なデータ分析技術を融合させたものです。特に注目すべきだと考えられるのは、このAI与信審査モデルがキャッシュフローの変化を予測する機能を持っている点です。これにより、事業者は自身の資金繰り状況を的確に把握し、融資の申し込みを行う際によりよい判断を下せるようになります。
具体的には、マネーフォワードエックスが運営する『Mikatano 融資ポータル』にこのAIモデルが搭載されます。ユーザーは自身の『Mikatano 資金管理』に連携した口座情報を元に、オリコの信用保証付き融資の貸付条件を自動的に提示される仕組みです。このプロセスは、オンラインで簡単に融資の申し込みができるだけでなく、金融機関側もリスクを軽減しながら、効率的な融資制度を提供することが可能になります。結果として、融資実行までの時間を大幅に短縮できるというメリットがあります。
また、両社は、このサービスをただ提供するだけでなく、金融機関の業務効率化と、実際に資金を必要としているユーザーのニーズに応えるために、継続的に改善を行う意向を示しています。今後は、マネーフォワードグループのアグリゲーション基盤を利用して、多くの金融機関に向けた提供を進める見込みです。
さらに、今回の業務提携には新たな法人向けソリューションの開発に関する合意も含まれています。オリコの法人顧客基盤とマネーフォワードエックスの法人向けサービス開発のノウハウを融合させることによって、ユーザーが抱える様々な課題を解決する新しいサービスの開発が期待されています。このように、新たなスキームの開発や改善を通じて、両社は金融機関の効率性向上やユーザーの利便性に一層注力する考えです。
最後に、マネーフォワードエックスが提供する『Mikatano』シリーズについても触れておきます。このシリーズは、地域金融機関が中小企業向けに展開する業務DXサービスで、現在は全国の37金融機関を通じた提供が行われています。『Mikatano 資金管理』は複数の金融機関の口座情報を一元化し、資金繰りの改善を支援します。今回の新たな業務提携により、これらのサービスがシームレスに統合されることにより、ユーザーは資金の調達から資金繰りの可視化まで、ワンストップで行うことができるようになります。
このように、AI技術を活用した新しい法人向け金融ソリューションの共同開発は、今後の市場において大きなインパクトを与えることが期待されます。