国立大学法人岡山大学が2024年11月から12月にかけて、ダイバーシティとインクルージョンの推進を目的とした「ダイバーシティ&インクルージョンデイズ」を実施しました。この取り組みは、大学内の多様性を強化し、異なるバックグラウンドを持つ個々の理解を深めることを目指しています。
開催背景と目的
岡山大学は学長、那須保友氏の指導のもと、D&Iを意識的に取り組んでいます。この活動は、教育現場における共生社会の実現に向けて、学生や教職員の意識を高めることを狙いとしています。
やさしい日本語研修
特に注目されたのが11月15日に実施された「やさしい日本語研修」です。この研修には岡山外語学院から中島正恵氏と佐藤恭子氏が招かれ、日本語に不慣れな人々に向けたコミュニケーション方法が議論されました。「やさしい日本語」とは、難しい表現を避け、明確に情報を伝えるための工夫を施した日本語です。
研修では、日本独特の曖昧さや文化的背景を説明した後、参加者は日常的な表現を「やさしい日本語」に変えるためのワークショップに取り組みました。多くの参加者が、自分の発言が他者には理解されにくいことに気づき、ゲーム感覚で取り組む姿勢が見られました。
業務体験会とボッチャ大会
また、11月29日にはグッドジョブセンター主催の業務体験会が開かれ、参加者たちは大学キャンパスでの落葉清掃に従事。ここでは、那須学長をはじめとする教職員や学生が一体となり、環境への配慮についても考える良い機会となりました。
12月9日には、教職員と学生を対象にボッチャ大会が開催され、16チームが参加しました。競技を通じて、チームワークや対話の重要性が再確認され、参加者は熱い戦いを繰り広げました。
オンライン研修と今後の展望
その他にも、11月11日から29日には「合理的配慮」に関するオンライン研修が実施され、1078人が参加しました。この研修を通じて、多くの参加者が自他の理解を深めることができたと高く評価しています。
岡山大学は今後もダイバーシティとインクルージョンの取り組みを進め、共生社会の実現に向けた意識を高めていく予定です。これらの活動は地域社会や大学全体の価値の尊重にもつながり、多様性のある環境を作ることに貢献すると期待されています。
結論
岡山大学のダイバーシティ&インクルージョンデイズは、参加者にとって価値ある学びの場となり、多様性に対する理解を深めるきっかけを提供しました。今後も地域中核・特色ある研究大学として、さらに多様で包括的な社会を築くための取り組みが進められることを期待します。