体操女子・大阪代表、国スポでの快挙
9月5日から8日まで佐賀県で開催された「第78回国民スポーツ大会」において、大阪代表の成年女子チームが新型レオタード「アイタード」を全員で着用し、団体総合で準優勝を果たしました。この取り組みは、盗撮防止と競技の両立を目指したもので、選手たちの安心感を重視しています。
アイタードの導入
新型レオタード「アイタード」は、現役体操選手の杉原愛子が代表を務める株式会社TRyASが開発しました。このレオタードは、従来のハイレグ型に比べてスパッツ型のため、見た目に関する不安を軽減しつつ、競技に集中しやすい環境を提供しています。また、生理中でも安心して競技に臨める設計がなされています。
杉原選手を始めとする大阪代表のメンバーが、「アイタード」を着用した結果、競技中のパフォーマンス向上に繋がったことが、具体的な成果として現れています。特に、杉原愛子選手は個人総合で1位に輝き、今大会から初めて導入されたMVPシステムで初代MVPを獲得しました。
選手たちの反応
選手たちのコメントからも、「アイタード」の価値がうかがえます。北田絢女選手は、「かわいい!」とデザインの魅力を述べ、動きやすさについても評価しています。また、北川莉奈選手は、「試合と生理が重なっていたが、アイタードのおかげで安心して動けた」と安心感を強調しました。
さらに、大阪体操協会の山田正夫名誉会長は、「アイタード」は選手目線で女性特有の問題に取り組み、女子アスリートの盗撮問題に対する解決策を提供するものだと評価しています。大阪体操協会は、今回の取り組みに賛同し、今後もアイタードを採用する方針を示しました。
若年層への影響
今回の競技で「アイタード」を着用したのは、他にもパリオリンピック出場を目指す中村遥香選手や次世代の選手たちです。彼女たちの使用により、「アイタード」の認知が広がることが期待されています。杉原選手は、「体操をよりメジャーなスポーツにしたい」との強い思いから、TRyASでの活動を通じて競技に集中できる環境の提供に力を入れています。
杉原愛子選手の思い
杉原選手は、「アイタード」を全員で着用できたことを非常に嬉しく思い、今後の競技環境の向上に向けて期待を示しています。国スポでの結果は、団体2位であったものの、チーム戦の楽しさを再確認する貴重な機会となったようです。
また、杉原選手は、今後の大会に向けて意気込んでおり、「体操の魅力をもっと広めるための活動を積極的に行っていく」と宣言しました。この地域貢献やイベントを通じたアプローチが、若年層の競技参加者を増やすきっかけとなることに期待が寄せられています。
今後も、アイタードを通じて女子体操界の新たな選択肢が生まれることが注目されます。