宝塚に新たにオープンしたクリニック
2024年11月15日、兵庫県宝塚市の阪急逆瀬川駅前に新しいクリニックが誕生しました。その名も「宝塚ふじいクリニック」。院長の冨士井睦氏は、全国的に見て稀少な脳卒中後遺症の診察を専門とする開業医として、地域医療に新たなモデルを提供しようとしています。
脳卒中とその後遺症
脳卒中は、脳内の血管に問題が生じ、脳が障害を受ける病気で、日本における死因の第4位を占めます。しかも、後遺症が残る患者も多く、介護が必要になる原因疾患の第2位とも言われています。この後遺症は、症状の種類や程度が個々に異なります。そのため、自宅に戻った後もなかなか適切な治療やサポートを受けることが難しいという現状があるのです。
院長の思い
冨士井氏自身、子供のころに父が脳梗塞を患った経験があり、それが医師を目指すきっかけとなりました。彼の長年の脳卒中に関する診療の経験から、脳卒中後に自宅に戻った患者が情報やサポートを受けるための場がほとんどない現状を痛感し、「患者自身が気軽に相談でき、治療を受けられる環境を整えたい」と決心したのです。
当クリニックの特徴
「宝塚ふじいクリニック」では、以下の4つの特徴があります。
1.
ボツリヌス療法や装具療法:麻痺や痙縮に対して、痛みを軽減し、より良い歩行を維持するための治療を行います。
2.
嚥下内視鏡検査:飲み込みにくさやむせやすさに対して、内視鏡を用いた検査と診断が可能です。
3.
言語聴覚療法:言語聴覚士によるリハビリテーションを提供し、失語症や嚥下障害の改善に努めます。
4.
訪問診療:通院が困難な患者には、自宅での検査や治療を行い、地元の医療体系と連携を重視しています。
これらの取り組みは、脳卒中の患者の生活の質を向上させるための大切な手段とされています。
地域医療への影響と課題
脳卒中後遺症に特化したクリニックの開設は、地域の医療現場に新しい風を吹き込むことが期待されていますが、一方で広く認知されないことが課題です。困難な状況にある患者が、関わりを持ちづらいという風潮があります。宝塚市では新たに診断される後遺症患者は比較的少数で、クリニックの存在を知らない方も多いのが現実です。
それでも冨士井氏は、「脳卒中患者の予後改善に貢献することが私の目標であり、夢です」と情熱を持って語る。その思いをもとに、クリニックを通じて広く医療に寄与していくことが求められています。
最後に
「宝塚ふじいクリニック」は、新たなアプローチで脳卒中後遺症に悩む患者をサポートすることを目指しています。これからも地域医療のモデルとなり、多くの患者に希望を与える存在であり続けてほしいと思います。また、医療の存在を知らない患者に向けて、情報発信を続けていくことが重要です。
お問い合わせ先: