株式会社商船三井がインドのAlt Carbon社と連携し、アジア最大級となる2,500トンの炭素除去クレジットを創出するプロジェクト「ダージリン・リバイバル:オルト×エムオーエル」が進行中です。このプロジェクトは、岩石を用いたCO2の除去技術である「風化促進」を駆使し、農地に散布した玄武岩粉末を通じて、雨水中のCO2を炭酸塩として固定化します。これにより、固定化された炭素は河川を経由して海洋に移動し、最終的には炭酸カルシウムとして1万年以上にわたり安定的に貯留されることが期待されています。
この手法は、単にCO2を除去するだけでなく、土壌のpH改善や栄養素供給を通じて農地の生産性向上にも寄与する点が注目されています。地域社会に対しても多様な便益をもたらすこの取り組みは、持続可能な農業を進めながら気候変動対策にも貢献することができます。
商船三井は、今後合計で10,000トンのCDRクレジットを受領する計画があり、今後もAlt Carbon社との協業を通じて気候問題への対応を強化していく方針を示しています。また、本プロジェクトで創出されたクレジットは、Isometric社の厳格なプロトコルに基づいて認証されるため、クレジットの創出過程が追跡可能であり、高い透明性が確保されています。
この透明性は、国際的な信頼性を担保し、クレジットの品質や環境価値を明確に示す根拠となります。このように商船三井は、環境ビジョン「BLUE ACTION 2035 Phase 2」において、2050年までにネットゼロ・エミッション達成を目指し、本プロジェクトがその重要な一歩であると位置づけています。
また、商船三井は燃料の転換やエネルギーの効率化の施策に加え、革新的な炭素除去技術の普及と拡大を通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化していく意向を示しています。今後、このようなクリーンなプロジェクトがさらに広がることで、環境問題に対する解決策が多様化し、より良い未来へとつながることを期待しています。