家具転倒防止の重要性と新たな資格制度
日本は地震の多い国として知られており、過去の大地震では多くの家庭が家具の転倒によって深刻な被害を受けてきました。特に、内閣府の調査によると多くの人が家具を固定する必要性を理解しているものの、実際に対策を講じている世帯は半数にも満たない状況です。「やりたいけどできない」といった声が多く、その背景には方法が分からない、または後回しにする傾向があることが挙げられています。
そんな中、一般社団法人家具耐震診断士協会が新しく創設したのが、「家具耐震プランナー」という資格です。この資格制度は、家具の配置や耐震器具の選定などの専門知識を持つ人材を育成し、家庭での安全対策を支援する内容となっています。
資格制度の概要
家具耐震プランナーの資格は、一日で取得可能な短期集中講座と試験を通じて認定します。この講座では、家具の適切な配置や固定方法、耐震器具の選定に関する正しい知識をの習得が可能です。そのため、特に賃貸住宅や「家具を傷つけたくない」というニーズにも柔軟に対応できる点が大きな魅力です。
幅広い分野で活用できることも、この資格の特徴の一つです。建築やリフォーム業界、引っ越し業、家具販売の店舗など様々な場面で、家具耐震プランナーは重要な役割を果たすことができるでしょう。
代表理事の思い
一般社団法人家具耐震診断士協会の代表理事、小杉駿介氏は、2015年の小笠原諸島西方沖地震で自身が家が揺れる恐怖を体験したことが、家具耐震の必要性を痛感させるきっかけとなったと語っています。この経験を基に専門会社を設立し、協会の設立へと至りました。「家具耐震プランナー」は家庭やオフィスの安全を守る新たな専門家として、災害後も安心して自宅で過ごせる環境を提供することを目指しています。
将来の展望
協会は今後、全国各地で研修や認定講習を展開し、資格取得者の育成を進めていく予定です。初回の認定講習は、来る12月に横浜市で開催することが決まっています。具体的な内容については後日発表される予定です。さらに、地方自治体や企業、防災関連団体との連携を強化しながら、地域社会における家具耐震診断の普及活動を進める考えです。
このように、家具耐震プランナーの資格が日本全体に広がることで、地震災害に強い安全な住環境の実現に向けた一助となることを期待されています。一人一人ができる防災対策として、ぜひこの資格を検討してみてはいかがでしょうか。
会社情報
- - 名称: 一般社団法人家具耐震診断士協会
- - 所在地: 神奈川県横浜市都筑区中川中央1丁目21-3-201
- - 代表理事: 小杉駿介
- - 設立: 令和5年(2023年)
- - 事業内容: 家具耐震プランナー資格の認定・防災啓発活動・講習や研修の開催
- - 公式サイト: kagu-taishin.com
- - お問い合わせ先: 045-507-7566 / [email protected]