2024年版: 子どもたちのなりたい職業ランキング
調査の概要
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所が共同で行った「子どもの生活と学びに関する親子調査」に基づき、2024年の子どもたちが憧れる職業が発表されました。この調査は、2015年以降に約2万組の親子を対象にしたもので、職業選択に関する傾向を10年間にわたって追跡しています。これにより、時代の変化に伴う子どもたちの職業観を把握し、進路に関する具体的な情報や支援策を提供することを目指しています。
なりたい職業ランキング
調査結果によると、2024年のなりたい職業トップは、以下のようになっています:
- - 小学生(4~6年生): 1位 プロスポーツ選手
- - 中学生: 1位 教員、1位 プロスポーツ選手(同率)
- - 高校生: 1位 教員
特に注目すべきは、小学生では「プロスポーツ選手」が圧倒的な人気を誇っています。この傾向は、特に男子において顕著で、次いで「YouTuber・VTuber」が人気を集めていることも新しい特徴です。
性別による職業の好みの違い
職業の選択には男女で明らかな違いが見られます。小学生では、男子の約25%が「プロスポーツ選手」を希望し、女子は「店員(花屋・パン屋)」が1位という結果。また中学生では、男子が「プロスポーツ選手」に引き続き「教員」や「ゲームクリエイター」を選ぶ一方、女子は「教員」が支持される傾向があります。高校生になると、男女ともに「教員」が人気の順位を維持しており、特に高校生ではその傾向が強まることがわかります。
職業に対する意識の変化
この10年間の調査結果からは、特にIT関連の職業が注目されるようになっています。2024年の調査では「YouTuber・VTuber」が小学生から4位に浮上し、高校生では「SE・プログラマー」が6位にランキングアップしました。このようにデジタル化が進む中で、子どもたちが興味を持つ職業も変化しています。
今後の教育への影響
なりたい職業が「教員」であることは変わらず、子どもたちにとって教師は身近な職業であり、多くの支持を得ています。その理由として、教育現場での影響力や、子どもたちの成長に寄与する職業への憧れがあると考えられます。また、教員としての採用倍率が低下し、なり手不足が社会的な課題となっていることから、この職業の魅力を高めるための取り組みが必要です。
まとめ
この研究プロジェクトは、子どもたちの進路を考える上で貴重な情報を提供しています。将来の職業を早期に決めることが必ずしも重要ではなく、自分の可能性を広げ、多様な観点から進路を考えることが大切です。この調査結果が、子どもたちが未来を模索する助けになれば幸いです。ベネッセ教育総合研究所では、調査結果をまとめたレポートを公開していますので、ぜひ訪問してください。詳細は
こちらからご覧いただけます。