名古屋芸術大学とFSCジャパンの森林保全プロジェクト
名古屋芸術大学とFSCジャパンが協力して進める新たな創作プロジェクトが始まりました。この取り組みは、大学生たちが森林保全をテーマにした作品を制作し、その背後にあるFSC認証の意義を一般に伝えることを目指しています。
プロジェクトの狙い
国際的な森林認証制度であるFSC(Forest Stewardship Council)は、持続可能な森林管理を普及させるために設立されました。これを日本で広めることを目的として設立されたFSCジャパンは、特定非営利活動法人であり、環境保護に関心を持つ多くの方々に活動の重要性を訴え続けています。
名古屋芸術大学では、デザイン領域のイラストレーションコースに在籍する3年生が中心となり、マンガや絵本、アニメーションなど様々な表現を通じて「持続可能な森づくり」に関連した作品を制作することで、一般の人々にFSC認証の重要性を広めています。
学びを深める現場訪問
このプロジェクトでは、学生たちは実際に現場に足を運び、学ぶ機会を得ています。9月24日には第1回の講義が行われ、世界と日本の森林における課題とそれを解決するFSC認証の仕組みについて学びました。さらに、10月1日には三重県の速水林業を訪れ、FSC認証を取得した森林管理の実際に触れる機会がありました。
速水林業の代表である速水亨氏からは、森林の多面的役割や持続可能な森林経営について説明を受け、針広混交林施業の現場を見学することで、学生たちは理論だけでなく実践的な知識を深めることができました。また、塩崎商店での製材工程を見学し、森林と木材の関係についても体験しました。
学生たちの反応
学生たちからは、「実際に森林を訪れることで、認証や森林管理が身近なことであると実感できた」といった声や、「端材をいただき、作品にどう活かせるか考えるのが楽しみです」といった意見が寄せられました。このような現場体験が、学生たちの創造性を刺激していることが伺えます。
今後の展望
名古屋芸術大学でこのプロジェクトを担当する准教授のナカノケン氏は、実践的な講義を通じて学生たちの学びを深めることに期待を寄せています。2026年1月14日に予定されている最終プレゼンテーションでは、学生たちが制作した作品が発表される予定です。この作品を通じて、多くの人々が森林保全やFSC認証に関心を持つきっかけになることを期待しています。
このように、名古屋芸術大学とFSCジャパンの連携によるプロジェクトは、学生たちの成長と共に、持続可能な森林管理の重要性を広める一助となることでしょう。