日本トムソン株式会社と中部電力ミライズ株式会社は、再生可能エネルギーを活用した新たな取り組みとして、営農型太陽光発電所を利用したオフサイトPPAサービスを始めることを発表しました。オフサイトPPAサービスとは、敷地外の太陽光発電所から電力を調達し、利用する新しい形態の電力供給サービスです。これにより、日本トムソンは中部電力ミライズとの契約を通じて、三重県内に設置された出力約800kWの太陽光発電から調達した電気を岐阜製作所で使用することができます。これまでのオンサイトPPAサービスに加え、太陽光パネルの下で農作物を栽培する営農型の発電所から電力を調達することで、年間約200万kWhの電気を確保できる見込みです。
営農型太陽光発電の特筆すべき点は、太陽光パネルの下で農業を行うことで、電力だけでなく農作物の生産も同時に実現し、農業経営の支援にも貢献できるところです。この発電所では、今後原木しいたけの栽培が行われる予定で、日本トムソンはその一部を自社の食堂で利用する計画です。これにより、農作物を手に入れながら、地域の農業にも寄与することが期待されています。
さらに、日本トムソンは2024年4月から「Greenでんき」を活用し、岐阜製作所における電力の約11%をCO2フリーのものにする計画があります。「Greenでんき」とは、中部電力グループが保有する再生可能エネルギーを基にした電力サービスであり、その導入により、日本トムソンは年間約1,606トンのCO2排出量削減を見込んでいます。
日本トムソンと中部電力ミライズは、両者の取り組みにより、一層の温暖化対策を進め、脱炭素社会の実現に向けた努力を続けていく所存です。この取り組みは「みんなで脱炭素プロジェクト」として、地域の企業や市民とも連携しながら進められています。企業全体で再生可能エネルギーを増やし、その活用を促進することで、持続可能な社会の実現を目指しています。
今後も日本トムソンと中部電力ミライズが協力し、多様な再エネの活用を進めることにより、地域における環境配慮型の事業展開を強化し、さらなる成果を上げることが期待されます。