浜松商業高校バスケ部が初のマインドフルネス導入、メンタル強化を目指す

マインドフルネスを活用した新たなスポーツ支援

日本の高校スポーツで初めて、浜松商業高校男子バスケットボール部が「Upmind for Athletes」を導入することが話題になっています。このプログラムは、アプリを通じて選手たちの日常にマインドフルネスを取り入れるもので、メンタルヘルスの向上に寄与することを目的としています。選手たちは、年間を通じてこのアプリを使用し、ストレス管理や感情のコントロールを学びながら、競技パフォーマンスの向上を目指します。

マインドフルネスの効果

最近の脳科学の研究により、マインドフルネスを実践することで脳の構造が変化し、ストレスや不安に対して柔軟に対処できる能力が高まることが示されています。これにより、選手たちの集中力や意思決定力が向上し、日常生活や学業にも好影響がもたらされると考えられています。実際、厚生労働省の調査によれば、高校生の62.3%が不安や悩みを抱えているとのこと。これらのデータから、マインドフルネスを取り入れることで、選手の精神的な安定が期待されます。

導入の目的と背景

スポーツにおいては、メンタル面が非常に重要です。練習やスキルだけではなく、競技中のプレッシャーをいかに感じずに自分の実力を発揮できるかが勝敗を分けます。特に、長期間にわたり安定したパフォーマンスを維持するためには、身体だけでなく心のケアも必要です。近年、海外のスポーツ界ではマインドフルネスが定番のメンタルトレーニング手法となっており、アメリカのNBAやMLBでも広く実践されています。これを受け、Bリーグの千葉ジェッツも「Upmind for Athletes」を導入し、リーグ内でのマインドフルネスの浸透が進んでいます。

浜商男子バスケットボール部も、この流れに乗り、選手たちがマインドフルネスを通じてメンタルを鍛えられる場を提供します。顧問の本間光一先生は、その目的について「選手たちが自分のパフォーマンスを最大限引き出し、競技力向上及びメンタル面での成長を促すことを期待しています」とコメントしています。

Upmind for Athletesの具体的な取り組み

習慣化を促進するため、全選手は「Upmind for Athletes」アプリを日常生活に活用します。これにより、試合や練習の前後においても手軽にマインドフルネスの内容にアクセスできるようになります。また、導入時には専門のスタッフがセッションを実施し、実践方法を理解した上で取り組むことが求められます。

さらに、シーズンを通じて定期的なフィードバックが行われ、選手のパフォーマンス向上をサポートします。選手間での実践についてもアドバイスが提供され、チーム全体で目標達成に向けた取り組みが進められます。

このプログラムでは、集中力の向上や感情調整、質の高い睡眠を得るための50種類以上の音声ガイドが用意されており、選手の競技パフォーマンスを支援する設計となっています。特に、FOCUS・CARE・SLEEPの三つのカテゴリーに分かれた内容を用意し、個々のニーズに応じた利用を促進しています。