消費者信頼感低下
2025-04-25 13:33:27

世界消費者信頼感指数、2か月連続での低下が示す現状とは

世界消費者信頼感指数の現状



世界的な経済の先行きに対する不安が広がる中、「イプソス世界消費者信頼感指数2025年4月」が発表されました。この調査は、イプソス株式会社が実施し、75歳未満の21,000人以上からの回答を集めた結果を基にしています。先月から信頼感が0.5ポイント下落し、指数は47.7となりました。

消費者信頼感の低下



この指数は、世界29か国の消費者の心理を反映したもので、2か月連続での低下は昨年同時期よりも1.2ポイントの減少を示しています。この調査は2025年の3月21日から4月4日にかけて実施されたものです。調査対象国の中では、5か国が顕著な信頼感の向上を示したものの、7か国では大幅に低下しており、その状況は国ごとに異なります。

アジア太平洋地域の動向



アジア太平洋地域に目を移すと、各国の信頼感にばらつきが見られます。オーストラリアが最も大きな下落を記録し、3.1ポイントの低下を示しました。同様に、インドでも2.4ポイントの低下が見られました。一方で、シンガポール、インドネシア、タイの3カ国ではそれぞれ上昇傾向を示し、消費者心理が回復している様子が伺えます。

ラテンアメリカの状況



ラテンアメリカの動向も地域ごとに異なります。ペルーとアルゼンチンはそれぞれ2.4ポイント、2.1ポイントの低下を記録しましたが、チリとブラジルは約2.4ポイントと2.2ポイントの上昇を見せるなど、回復の兆しが見える国もありました。これは地域ごとの経済施策や社会情勢が影響していると考えられます。

米国の信頼感



米国の消費者信頼感は依然として下降傾向にあり、近月で5ポイント近く低下しています。12月に過去3年間で最も高い水準になったものの、その後は徐々に厳しい心理状況に転じています。

各国の消費者心理



調査対象となった29か国の中で、インドネシアが61.1ポイントで最も高い指数を記録しました。この国が唯一60ポイントを超える結果を出していることは、経済活動が盛んであることを示唆しています。そのほかにも、シンガポール、マレーシア、インド、メキシコ、タイなどが良好な指数を保持しており、各国の経済状況を映し出しています。逆に、韓国や日本、トルコなどの国々は38.2から33.1という数値で、特に厳しい状況が垣間見えます。

調査方法と背景



「イプソス世界消費者信頼感指数」は、イプソスが運営するGlobal Advisorプラットフォームを利用したオンライン調査によるものです。調査は毎月実施されており、今回の調査結果はロンドン証券取引所によっても公表される主要な消費者信頼感指数として重要視されています。18歳以上の成人が対象で、国ごとに年齢層が設定され、幅広い層からの意見を集めています。

結論



今回の調査結果は、消費者信頼感が国際的に高まりつつあったものの、直近数ヶ月場所によっては下降していることを浮き彫りにしました。消費者の気持ちを正確に理解することは、経済の健全性を測る上でも非常に重要となるでしょう。各国政府や企業は、このデータを基に効果的な施策を検討することが望まれます。消費者の心理が経済の動向にどのように影響するか、今後の動きに注目が集まります。


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会社情報

会社名
イプソス株式会社
住所
東京都港区虎ノ門4-3-13ヒューリック神谷町ビル
電話番号
03-6867-8001

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