女性サッカーの普及に向けての対談
毎年3月8日は「JFA女子サッカーデー」として、女子サッカーの普及を目的としたイベントが行われます。今年も一般社団法人日本フットサルトップリーグ(女子Fリーグ)がこの活動に賛同し、サッカー界の重要人物が集まりました。そこで中田久美理事、鈴木万紀子理事、そして立川アスレティックFCレディースの藤田実桜選手という3名が、女子サッカーを普及させるための方法について真剣な対話を行いました。
女性の競技人口の現状
対談のテーマの一つとして、「もっと女性にサッカーをプレーしてもらうにはどうしたらよいか?」が挙げられました。実際、バレーボールの競技人口は、女性の方が男性よりも多く、女子バレーボールはとても盛んな琢磨されていることに驚かされます。しかし、サッカーの競技人口では、男性が229万人に対し、女性はわずか50万人という結果が出ています。この差は何を意味するのでしょうか。
藤田選手は、「私は男子チームでプレーしていたが、女子だけのチームはほとんどなかった」と自らの経験をシェアしました。要因としては、女子スポーツに対するイメージの違いがあるのではないかと考えているようです。彼女自身、小さい頃にはピアノやエレクトーンをするような、「女性らしさ」を重視していた教育を受けてきたことを示唆しています。
一方、鈴木理事は「憧れの選手がいることが重要だ」と述べ、なでしこジャパンの成功が女子サッカーの人気を押し上げた点を明確にしました。
サッカー普及のための新たなアプローチ
では、実際にどうすれば女性がサッカーやフットサルを始めやすくなるのでしょうか。中田理事は「子どもたちがバレーボールやバスケットボールなどの室内競技とフットサルを一緒に楽しめるイベントを開催したらどうか」と提案しました。そのことで、さまざまな競技を実際に体験できる機会を増やし、興味を引くことができるかもしれません。
鈴木理事もこのアイデアに賛同し、「女性スポーツが連携することで、より強く普及できる点を感じている」と述べ、ウーマンアスリートプロジェクトへの参加を通じて、女性スポーツ全般を支援していく考えを示しました。
女性が選手として輝くために
さらに藤田選手は、競技人口を増やすための具体的な施策として、以下の3つを挙げました。
1.
幼少期からのスポーツ環境の整備
- サッカーを身近に感じられる環境を構築するために、選手が学校に通ったり指導を行ったりする機会を増やすことが重要です。
2.
ママさんフットサルの導入
- 子どもがプレーしている間に、そのお母さんたちがフットサルを楽しむ形を作ることで、家族全体でスポーツを楽しむ文化を育てる。
3.
トップリーグの選手の姿を見せる
- 代表レベルで活躍する選手たちの素晴らしいプレーをもっと多くの人に観てもらうことで、将来的な選手たちにとっての憧れになる。
このように、選手たち自らが積極的にサッカー普及に関与することで、女子サッカーの未来は明るいものになることでしょう。
次回の対談では、史上初開催となる女子ワールドカップに向けた取り組みについてお届けします。