メンタル産業医が語る、健康支援の新たなアプローチとは

特集: メンタル産業医の櫻澤博文が提案する健康支援の新視点

最近、企業におけるメンタルヘルスの重要性がますます増しています。その中で、メンタル産業医の櫻澤博文氏がVoicyの「10分講演チャンネル」に出演し、医療、現場、経営の視点から、働く人々の心の健康をどのように支えていくかを語りました。彼の講演シリーズは、多くの企業の人事担当者や経営者にためになる内容が詰まっています。

健康支援の新たなアプローチ

櫻澤氏は、前編の第98回と後編の第99回に分かれた中で、ストレスチェックの活用法や企業におけるメンタルヘルスの課題について詳しく解説しています。特に、ストレスチェックを単なる形式的な作業で終わらせないためにはどうすればよいかを強調しました。例えば、ストレスチェックの結果をもとに、社員一人ひとりに寄り添った具体的な対策を講じることが重要だといいます。

また、「メタボとうつの関係」や「管理職が持つべき視点」についても言及。体の健康と心の健康は相互に関連しているため、企業はこの二つを分けて考えてはいけないというのが彼の主張です。

明日から使える具体的ヒント

講演では、櫻澤氏が自身の豊富な実務経験をもとに、「人が無理をしているときのサイン」や「メンタル不調を未然に防ぐための関わり方」について具体的な方法論を提示しました。これにより、経営者や人事担当者は、日々の業務に応じた実践的なヒントを得ることができます。特に、社員が本来持っている自律性を引き出す支援の重要性を訴えています。

企業が抱える構造的な問題

だが、個々のメンタル不調の背後には、しばしば職場の構造的な問題が潜んでいると言われています。櫻澤氏は、こうした見えにくい課題に切り込む必要性を指摘。このような視点から、彼は「社員が健康に働ける環境づくり」が企業全体のパフォーマンス向上につながると力説しています。

成果を実感する企業の声

彼の講演に参加した企業の担当者からは、「理論と現場感のバランスが絶妙」、「経営層の心にも届く言葉で、健康を経営課題として捉え直すきっかけになった」といった声が寄せられています。このように、櫻澤氏の講演は「伝える」だけでなく「変わる」ための実践的な情報が多く含まれています。

誰に聞いてほしいのか

櫻澤氏の講演を聞くことが特に推奨されるのは、社員のストレスやメンタル不調に困っている経営者や人事担当者、ストレスチェックや復職支援に課題を感じている産業保健担当者、そしてマネジメント力を向上させたい管理職の方々です。また、経営と健康を一体とした戦略を検討している企業にも大いに価値のある内容となっています。

櫻澤博文について

櫻澤博文氏は、産業医科大学を卒業後、京都大学大学院で公衆衛生学を修了。以降、産業医として様々な業種において現場の課題に取り組んできました。その豊富な知識と経験から、健康経営に関する講演、執筆、研修を幅広く行っています。彼の著書『メンタル不調者のための復職・セルフケアガイドブック』は、多くの人に支持されており、専門家からの評価も高い一冊です。