家庭内の防火意識調査から見えるリスクと対策の課題

家庭内の防火意識が問われる

近年、社会全体での防災意識は増しているが、家庭内に目を向けると実態が異なることが明らかになった。株式会社スマテンが実施した調査によると、家庭用消火器の未設置率が約64%に上り、家族間での防火ルールの共有が極めて少ないという結果が出ている。この調査は成人男女64名を対象に、オンラインで行われた。

調査概要

調査は2025年11月27日に行われ、合計64名の有効回答が得られた。主要な調査項目については以下の通りである。

- 自宅への消火器設置率：約64%が未設置
- 直近1年の防災行動：新たな防災対策を実施したのはわずか11%
- 家族での初期消火や避難手順の共有：わずか15%が話し合った経験あり

消火器設置率の低下

調査結果によると、自宅に消火器を設置していると回答したのはわずか23名。41名が未設置であることから、多くの家庭が初期消火の重要設備を軽視していることが浮き彫りとなった。この状況は、火災の際に迅速な対応ができるか否かに直接影響を及ぼす。

防災行動の実施状況

さらに、調査対象者のうち、この1年間で防災対策を行ったとするのは7名のみ。このことは、多くの家庭が日常的に防災に取り組んでいない証拠である。防災対策には、消火器の設置はもちろん、避難経路の見直しや防災グッズの準備が含まれるが、それらがほとんど実施されていないのが実情である。

家族間コミュニケーションの重要性

家庭内での火災が発生した際に誰が何をするかについて、家族で話し合ったことがあると回答したのはわずか10名。この数字は、緊急時における行動が共有されていない危険性を示している。火災は初動が重要であり、何の準備もなしに迎えてしまうことは非常に危険である。

スマテンからの提言

スマテンは、設備の未整備と家族間コミュニケーションの不足が家庭の安全を損なう要因であると考えている。ただ設備を設置するだけでは十分ではない。消火器がどこにあるのか、どう使うのか、役割分担はどうするのか、こうしたコミュニケーションが安全を確保するためには欠かせない。

また、民間企業が取り組むべきは、家庭内での防火意識向上だけでなく、利用する施設の防災設備に対する意識も高めることだ。スマテンは法令点検や消防設備の維持管理を通じて、全ての建物が安全に保たれるために尽力している。

会社概要

株式会社スマテンは、愛知県名古屋市に本社を置き、消防設備点検を含む建物法令点検の管理事業を展開している。法人や個人向けに安全で快適な建物環境の実現に向けたDXサービスを提供し、透明性と効率化を追求している。社会全体の防災レベル向上に貢献するため、さらなる取り組みを進めていく。

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