スペースウォーカー、福島県南相馬市に本店移転
株式会社スペースウォーカーは、新たな挑戦を掲げ、2025年5月23日に福島県南相馬市へ本店を移転した。これにより、有翼式再使用型ロケットの開発や量産体制の確立に向けた新しい拠点が設立され、地域産業の振興にも寄与することを目指している。
新たな拠点の重要性
南相馬市への本店移転にはいくつかの重要な背景が存在する。まず、これにより同社は登記上の本拠地を地域に根ざすことが可能となり、スペースプレーンの開発・試験・製造に適した環境を整備することができるからだ。南相馬市は、先端技術の研究・開発を支援するインフラが整っており、宇宙産業を含む新しい産業の育成も積極的に行っている。
また、同市は北海道大樹町へのアクセスにも優れており、打上げ射点としての利用も視野に入れている。これらの要素が、新たな開発・生産拠点の設置における重要な要因となった。
目指す4つの価値創出
このたびの本店移転は、スペースウォーカーの2030年代を見据えた有翼式再使用型サブオービタルスペースプレーンの開発に向けた大きな一歩である。以下の4つの観点からの価値創出が期待されている。
1.
技術開発・生産拠点の設置
新たな工場を設け、スペースプレーンやコンポーネントの技術試験や製造を行う中核拠点として機能させる。
2.
雇用創出
地域をはじめ、国内外から高度技術者を積極的に雇用し、エンジニアや製造技術者、試験運用スタッフの雇用を拡大する。
3.
産学連携
地域内の大学や研究機関と協力し、次世代の宇宙技術者の育成を進める。
4.
地域産業の活性化
宇宙産業に関する学びの機会やイベントを提供し、地元企業との連携を深める。
南相馬への特別な想い
同社の代表取締役CEOである眞鍋は、東日本大震災の復興支援に関与していた経験から、南相馬市に特別な思いを抱いている。彼にとって、この地域は「復興と未来への挑戦」を象徴する土地であり、本店移転は単に地理的な移動にとどまらず、地域と共に成長し、持続可能な宇宙輸送技術を実現するための決意を示すものだ。
南相馬市では、国家プロジェクト「福島イノベーション・コースト構想」のもと、航空宇宙産業の振興に積極的に取り組んでおり、これはスペースウォーカーのビジョンとも高い親和性を持つ。
結びに
スペースウォーカーの本店移転は、有翼式再使用型ロケット開発への挑戦を新たに進めるための重要なステップであり、地域との共創を通じて、技術革新と社会的価値の創出を実現しようとしている。彼らは、誰もが空と宇宙を自由に行き来できる未来を描き、その実現に向けて着実に歩みを進める。これからの南相馬市が、宇宙産業の発展とともにどのように変化していくか、大いに注目される。