パーソルテンプスタッフが青山芸術の株式を譲受決定

目的と背景の探求

パーソルテンプスタッフ株式会社は10月30日、建築設計業界向けマッチングプラットフォーム「アーキタッグ」を展開する株式会社青山芸術との間で株式譲受契約を締結することを決議しました。この株式譲受により、青山芸術は12月1日よりパーソルテンプスタッフの子会社となる見込みです。この動きは、設計者不足という業界の課題に対処し、より多様なサービスを展開する道を開くものと考えられています。

建築業界は、特に再開発やAI関連施設の新設などにより、今後も需要が見込まれています。しかし、設計者の高齢化や人材の不足が深刻化しており、人的資源の確保が大きな課題となっています。現在の有効求人倍率は5倍を超え、設計者不足が受注機会を逃す要因となっています。

パーソルテンプスタッフの過去と課題

パーソルテンプスタッフは、CADに特化した事業部を持ち、ゼネコンや不動産、設計事務所などへの人材提供を行っています。それにもかかわらず、上流工程における設計者などの集客において苦境を強いられていました。約1,000社との取引を行い、3,000人を超える就業者を抱えているものの、設計者や設計補助の派遣には限度がありました。

青山芸術の取組

一歩先を行く青山芸術は、「アーキタッグ」をはじめ、建築業界に特化した様々なサービスを展開しています。「アーキタッグ」は業界初のマッチングプラットフォームであり、登録設計者数は45,000名を超え、登録社数は5,650社に及んでいます。これにより、青山芸術は高い評価を得ています。さらに、人材紹介やM&A仲介サービスも展開し、設計者不足に対する具体的な解決策を提供しています。

今後の展望

この株式譲受は、青山芸術のネットワークやノウハウを活用し、さらなる上流の設計分野へと人材サービスを拡大する狙いがあります。パーソルの広範な営業網や顧客基盤とのシナジーを図りながら、青山芸術のサービスも成長させていきます。

今後、派遣だけでなく業務委託やチーム派遣、さらには人材紹介やM&A仲介など、多様なソリューションを提供し、建築業界の持続的な発展に貢献していく計画です。

株式譲受の背景

青山芸術は、2020年に設立され、設計事務所と依頼主を結ぶ「アーキタッグ」や設計者の転職に特化した「設計転職」などのサービスを提供しています。特に、今後の建築業界において設計者不足は深刻な問題であり、青山芸術はその解決に意欲的です。

さらに、M&A仲介サービスや業界特化の転職支援など、多角的なアプローチを取っており、業界全体の構造変革にも寄与しています。パーソルの支援の下、今後さらに多くのサービスを展開することが期待されています。