M&Aと人材流出
2019-06-12 16:47:35

M&A実施における人材流出リスクとその対策とは?

M&A実施における人材流出リスク



最近、クレイア・コンサルティング株式会社による調査が発表されました。この調査は、M&Aを実施した企業の人事担当者からのヒアリングをもとに、合併や買収後に直面するリスクについて焦点を当てたものです。

M&Aによる予期せぬ人材流出


M&A後、社員の離職意向が顕在化することが多く、調査結果では、特に1年以内の人材流出が顕著であることが示されています。経営層からの情報発信が限られる中で、従業員は不安を抱えながら業務に従事するため、潜在的な離職希望者が見えてきます。

また、給与や労働条件を維持することでベテラン社員の既得権が守られ、若手社員が将来への期待を失い、結局離職に至るパターンも多いとのことです。

課題と対策


M&Aを成功させるためには、従業員の理解を得ることが重要です。人事担当者の役割は、これらのリスクを把握し、いかに効果的にコミュニケーションを行うかにかかっています。

この背景には、法的手続きや情報管理を優先するあまり、従業員の心理面に配慮した情報提供が不足している現状が指摘されています。

調査結果に基づき、人事担当者たちは以下のような防止策を挙げています。
  • - 経営陣による早期の方針提示
  • - 統合後の組織ポストの提示
  • - 評価基準やインセンティブの明確化

これらの施策は、単なる処遇の維持だけでは不十分であり、M&A後も意欲的に業務に携わってもらうためには組織全体での取り組みが必要です。

調査概要と今後の活動


本調査は過去のデータを基にしたものであり、2016年には「被買収企業の従業員のうち2割が3年以内に転職」という結果も得られています。今回の調査を通じて、企業が抱える人材流出のリスクが再確認されることとなりました。

さらに、今回の調査結果を受け、クレイア・コンサルティング株式会社では、2019年7月19日にセミナーを開催予定です。このセミナーではM&Aにおける人事リスクの詳細と、それに伴う効果的な対応策を明らかにする予定です。

まとめ



M&Aは経済活動の中で避けて通れない過程ですが、その過程での人材流出を防ぐためには、経営陣や人事専門家が一丸となって取り組むべきです。適切な情報発信と透明性のあるプロセスが、従業員に対する信頼を築き、今後の企業の成長にもつながることでしょう。

会社情報

会社名
クレイア・コンサルティング株式会社
住所
東京都港区芝3-2-18NBF芝公園ビル9F
電話番号
03-5439-9108

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