日本初のひまわり防災検定、内容を刷新し新たなスタートを切る

ひまわり防災検定の狙いと意義

東日本大震災から14年が経過し、その記憶が薄れてきている中、NPO法人チームふくしまが展開している「ひまわり防災検定」が新たな形でスタートします。この検定は日本初のライセンス制度として位置付けられ、2022年から始まりましたが、2025年3月11日よりリニューアル版が導入されます。

この検定は、災害から自身の命を守るために必要な知識やスキルを身につけることを目的としています。震災の教訓を後世に伝えることによって、国民全体の防災意識を高め、震災への備えを促進する狙いがあります。教育の場で、防災への理解を深める機会を個々に提供し、広く一般に役立つ情報を届けるのがこの検定の使命です。

新たな教育内容の特徴

リニューアル版では、これまで以上に多くの人々が参加できるように考慮されています。
3級検定では、「キャリア教育」、「防災教育」、「危機管理教育」など幅広い分野を学ぶことができ、特に新たに設けられた「3級応援学割」制度によって、児童養護施設やファミリーホームに住む子どもたちは無料で受験できる仕組みが整えられています。これにより、災害について学びにくい環境にいる子どもたちに対しても、平等に教育の機会が提供されることになります。

また、検定の内容には震災時の出来事や防災の準備に関する知識を蓄えることが含まれており、参加者はいざという時に役立つ具体的かつ実践的な知識を得ることができます。。

検定コースと料金について

この防災検定は3級、2級、1級の3つのレベルで実施され、受験はリアル（対面）およびオンラインでの形式が選べます。1級検定では実際の被災地で視察を行い、そこでの経験を通じて学びます。福島県内を会場とした2級は、企業研修や学校の修学旅行など多様な利用方法が可能であり、実際に被災地の声を聞くことができる貴重な機会です。

各級の検定料金は以下の通りです。5人以上のチームで申し込むと割引も適用される工夫がされています。

- 3級: 7,700円（応援学割 3,500円）
- 2級: 16,500円
- 1級: 55,000円（現地視察含む）

受講者には認定証やテキスト、ひまわり関連グッズが配布されるため、学びを深めるだけでなく、参加を記念するものも得られます。

ひまわり防災検定はさらなる広がりを見せる

この検定は国内での実施にとどまらず、海外でも注目を集めています。昨年には台湾の日本人学校を訪問し、現地の子どもたちにも防災教育を提供しました。受験者数も増加し、2025年3月時点で1234名が3級を受験。今後も継続的に福島ひまわり里親プロジェクトと連携しながら、災害防止に向けた取り組みを進めていく予定です。