CODE BLUE 2024、盛況の閉幕
新宿区・高田馬場で開催されたサイバーセキュリティ国際会議『CODE BLUE 2024』が、全日程を無事に終了しました。この会議には、国内外から多くのサイバーセキュリティ研究者や業界の専門家が集結し、様々なプログラムを通じて情報の共有とネットワーキングが行われました。
基調講演と多彩なセッション
今年で12回目を迎える『CODE BLUE』では、採択率が10%未満という厳しい基準をクリアした優れた講演が行われました。特に注目された基調講演では、英国高等研究発明庁のデビッド・A・ダリンプル氏が、AI技術の急速な発展がソフトウェア検証の現場に与える影響について解説しました。彼は、AIと人間の協力によってソフトウェアの脆弱性が減少する未来を展望し、AIシステム自体の検証の必要性を強調しました。
他にも、Googleのレッドチームを率いるステファン・フリードリ氏が、自社での実績に基づいてレッドチームの運営に関する実践的な課題を紹介し、Microsoftの小勝純氏が新たに発生した脆弱性について解説しました。これらの講演は参加者から高い評価を受けました。
パネルディスカッションと国際交流
カンファレンスの最後には、国際的な視点から若手人材育成の重要性をテーマにしたパネルディスカッションが行われました。日本、英国、米国、EUの担当者が集まり、各国での取り組みや相互交流の重要性について意見を交わしました。
拡大するワークショップとイベント
今年は会議に関連するイベントが11に増加し、特に「Biohacking Village」や「Car Hacking Village」が注目を集めました。これらのワークショップでは、医療機器のサイバーセキュリティについての議論や、サイバーセキュリティに関する新たなアイデアの交換が行われました。
さらに、若手女性のための「Kunoichi Cyber Game」も開催され、国際的な技術交流の場として参加者たちのスキルアップの機会が提供されました。
トレーニングコースの充実
カンファレンス開催に先立ち、トレーニングセッションも実施され、ペネトレーションテストの基礎から高度なスキルまでがカバーされました。参加者は、実践的なケーススタディを通じて重要な知識を得ることができました。
多様な参加者と学生スタッフ
今年の『CODE BLUE 2024』には、世界35の国と地域から多様な参加者が集まりました。参加者からは、幅広い知識とネットワーキングの機会が提供され、非常に有意義な経験ができたとの声が多く寄せられました。
また、運営には約40名の学生スタッフが参加し、業界専門家との接点を持ちながら、次世代のサイバーセキュリティ人材の育成にも貢献しました。
今後の展望
『CODE BLUE』は、引き続きサイバーセキュリティ分野における国際的な情報交換と交流の機会を提供していきます。国境を越えた専門知識の共有は、この分野のさらなる発展に寄与することでしょう。来年の開催にも期待が高まります。