手づかみ食べが子どもに与える影響
特に幼少期の子育てにおいて、食事は重要な役割を果たします。子どもが自ら手を使って食べる「手づかみ食べ」は、単なる食事方法ではなく、成長の過程における意欲の表れです。この記事では、最新の書籍『子どもの「手づかみ食べ」はなぜ良いのか?』を通じて、この食育の意義について深掘りしていきます。
書籍『子どもの手づかみ食べ』の魅力
昨年12月に『丸ごと小泉武夫 食マガジン』で紹介された記事が好評を博し、ついに書籍化された本書は、子育て中の親に向けた新たなバイブルです。著者は、どんぐり保育園の創設者である清水フサ子氏と、全国を飛び回る発達相談者の山口平八氏。彼らの対談を通じて、手づかみ食べを通じた「生きる力」の育成と親としてのあり方が問い直されています。
本書の特徴と内容
本書は、子どもの発達過程に沿った手づかみ食べの重要性に焦点を当てています。各章は、乳幼児期の食に関連するテーマを取り上げ、具体的な実践方法や食育における注意点を記しています。
- - 第1章では、手づかみ食べがなぜ良いのか、どんぐり保育園での実践に基づく食事観が語られます。
- - 第2章では、生後4ヶ月から9ヶ月までの準備段階について、親がどのように子どもをサポートできるかが紹介されています。
- - 第3章では、生後10ヶ月から1歳過ぎまでの発達に伴う手づかみ食べの段階が解説。
- - 第4章では、スプーンや箸を使うための段階について詳しく触れています。
- - 第5章から第6章にかけては、偏食や少食など、食に関する悩みを克服するヒントが満載です。
- - 第7章では、生活リズムにおける朝食の重要性について考察されています。
- - 最終章では、子どもたちが将来を生き抜くための力をどう育むかがテーマとなっています。
現代の保育における手づかみ食べの役割
保育園の質や待機児童問題が注目される中、本書は「子どもにとって本当に大切なことは何か?」を問いかけます。手づかみ食べを通じて、ただ単に食べるという行為だけでなく、子ども一人ひとりに寄り添った発達が促進されます。この過程は、幼少期の子どもが持つ食欲や興味を引き出し、自己肯定感を育むための大切なステップとなります。
誰に読んでほしいのか
本書は、育児中の親だけでなく、保育士や保育士を目指す学生、さらには孫を持つご両親にもぜひ手に取ってほしい一冊です。子育てにおける「五感で食べる」体験を通じた成長の大切さを再認識し、実践していただければと思います。毎日の食事を通じて、愛情を持って子どもたちに接することが何よりも重要です。
書籍情報
- - タイトル:子どもの「手づかみ食べ」はなぜ良いのか?
- - 著者:山口平八、清水フサ子
- - 定価:本体800円+税
- - 出版社:IDP出版
- - ISBN:978-4-905130-22-2 C0237
本書に興味を持った方は、Amazonなど書店でぜひ購入してみてください。手づかみ食べの魅力を知り、実践することで、子どもたちの成長を一緒に見守っていければと思います。