a-techとツクルバがリノベーション分野で提携
リノベーション施工を手掛けるスタートアップ「a-tech」は、国内最大級の中古・リノベーション住宅流通プラットフォーム「cowcamo」を運営する「ツクルバ」との資本業務提携契約を締結しました。この提携は、中古住宅市場のニーズを反映し、業界の課題解決を目指すものです。
提携の背景
近年、中古住宅やマンション市場が急速に拡大しています。特に、首都圏では2016年以降、中古マンションの取引数が新築を上回り、この傾向は今後も続くと見込まれています。2025年には、築25年以上の中古マンションが全体の約50%を占めるとも予測されています。しかし、中古住宅を購入するニーズは高まりつつある一方で、リノベーションサービスは依然として限られた人々だけが利用するものとされています。
その理由としては、業者選定の難しさや高額な費用が挙げられます。また、日本の建築業界は多重下請け構造やアナログな作業体制が影響し、工事の効率が低下しています。このような中で、a-techはより透明性のある適正なサービスを提供し、多くの人々が理想の住まいを得られる社会を目指しています。
提携の目的
今回の提携により、a-techはリノベーションサービスの質を向上させることと、価格の適正化を図ることを目指します。a-techは自社で職人を雇用・育成し、工事のDX化を進めることで、中間マージンを抑えて高品質なリノベーションを提供することを可能にします。
具体的には、現場の監督および職人のスキルを持つ多能工職人を育て、スムーズな情報共有を実現します。また、遠隔施工管理アプリの開発により、現場の効率を向上させる取り組みを進めています。
一方のツクルバは、2022年1月時点で累計33万人以上の登録会員を持ち、年間に200万人以上のユーザーが利用するプラットフォームに成長しました。彼らは物件の仲介だけでなく、購入者に対するリノベーション提案や実施、再販業者向けの企画監修なども行っており、高品質なリノベーション住宅の流通促進に貢献しています。
両社の協業により、各々の強みを活かしながらリノベーションサービスの効率化と質の向上が期待されます。
代表者のコメント
a-tech 代表取締役 板坂宜昭氏
「私たちは業界の旧態依然とした慣習に正面から取り組み、中古不動産市場に貢献しています。多重下請け構造を排除し、テクノロジーを駆使したリノベーションを提供することで、『リノベーションは特別なもの』という認識を変えていきます。」
ツクルバ 代表取締役 CEO 村上浩輝氏
「私たちは、中古・リノベーション住宅の流通を革新することで顧客の負担を軽減することを目指しています。a-techとの提携により、自分らしい住まいを誰もが手に入れられる世界に向けて、共同で取り組むことを楽しみにしています。」
会社概要
a-tech
- - 所在地:東京都港区赤坂2-17-73 赤坂エムアイビル4階
- - 設立:2020年7月
- - 事業内容:リノベーション施工DX、職人のリノベエンジニア化
ツクルバ
- - 所在地:東京都目黒区上目黒1丁目1−5 第二育良ビル2F
- - 設立:2011年8月
- - 事業内容:中古住宅のマーケットプレイス「cowcamo」の運営など
この提携を通じて、a-techとツクルバは共に進化し続けるリノベーション市場をリードし、多くの顧客に新たな価値を提供することを約束します。