沖縄の外来種防除
2025-08-05 11:39:41

ケルヒャーが温水除草システムで沖縄の外来種防除に挑む!

ケルヒャーが温水除草システムを活用し、沖縄の外来種防除に貢献



近年、環境問題や生態系の破壊が進む中、日本国内でも特に沖縄県において外来種の影響が懸念されています。そこで、清掃機器の大手、ケルヒャー社が沖縄の古宇利島にて「温水除草システム®」を用いた実証実験を行いました。この取組は、沖縄県環境部が掲げる「令和7年度 外来種対策事業」の一環であり、特にヤエヤママドボタル(オオシママドボタル)の防除を目的としています。

温水除草システムの概要



ケルヒャーの「温水除草システム®」は、近年注目を集めている革新的な技術です。100℃近い高温の温水を使い、植物や昆虫に変性を及ぼし、成長や繁殖を抑制する仕組みになっています。これまで主に雑草除去に利用されてきましたが、今回は外来種の防除に適用されることになりました。薬剤を使用しないこの手法は、環境への影響を最小化しつつ、高い効果を発揮することが期待されています。

ヤエヤママドボタルとは?



ヤエヤママドボタルは元々八重山諸島に生息する在来種ですが、最近では沖縄本島南部や古宇利島への生息域を広げています。このホタルは陸生カタツムリを大量に捕食するため、在来生物の減少と生態系バランスの崩壊が深刻な問題となっています。以前は探知犬を使い捕獲活動が行われていましたが、手作業による負担が大きく、より持続可能な対策が求められていました。

実施された実証試験



2025年7月24日に行われた実証試験では、温水除草システムを使ってヤエヤママドボタル幼虫への影響を実証しました。70℃・100℃の温水を散布した結果、全ての幼虫が異常化し、死亡することが確認されました。植物への影響についても検証が行われ、草本はしおれましたが枯死には至らないことが示されています。これにより、温水除草システムがホタル防除においても効果的であることが示唆されたのです。

実験の流れ



  • - 業務名: 令和7年度 外来種対策事業(昆虫類・クモ類対策)
  • - 実施日: 2025年7月24日
  • - 試験場所: 古宇利島内の試験地(ホテル周辺及び耕作地)
  • - 内容: ホタルの発光数を計測し、温水除草システムによる防除効果を評価

論文や実施データをもとに、本システムがどれほど環境に優しい方法でありながらも効果的かを示す結果が得られています。これにより、今後の外来種管理の新しい方向性も提示されています。

ケルヒャーの企業理念



ケルヒャーは1935年に設立され、環境保全と持続可能な社会に貢献する製品開発に注力しています。「温水除草システム®」は、その一環として開発され、今後は様々な外来種の防除にも拡大していくことが期待されています。特に公共工事においても、国土交通省の「NETIS」に登録されており、新しい技術の導入が推進されています。

今後の展望



沖縄の美しい自然環境を守るために、これからも今回の実証実験を基にした持続可能な防除技術の開発が進むことでしょう。ケルヒャーの技術が、地元住民や観光客にとっても快適な環境をもたらすことを期待したいと思います。


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会社情報

会社名
ケルヒャー ジャパン株式会社
住所
神奈川県横浜市港北区大豆戸町639番3
電話番号
045-438-1400

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