相馬で学ぶ!タチウオとヒラメの魅力とは
2025年7月23日と24日の2日間、福島県相馬市にて「常磐インフルエンサー」というイベントが開催されました。このプログラムは、福島県内の小学5・6年生を対象に、未来の海を守るために必要な知識と体験を提供することを目的としています。
参加者たちは、相馬双葉漁業協同組合の協力の下、漁船に乗り込んでタチウオの水揚げを見学しました。漁師から直接話を聞くことで、海の恵みとその大切さについて深く学ぶことができました。また、福島県水産資源研究所では、資源管理の重要性や、地域でアピールすべき「常磐もの」の魅力についても理解を深めました。このような体験は次世代に豊かで美しい海を継承するための重要な取り組みの一環です。
アクアマリンふくしまでヒラメを学ぶ
初日は、アクアマリンふくしまを訪れ、獣医師である富原さんの指導のもと、ヒラメについての学びが始まりました。ヒラメの特徴や生態について展示物を通じて理解を深めるとともに、子どもたちはその特異な形状や行動について驚きを隠せませんでした。特に、「ヒラメの目はハート型である」という事実に、参加者たちは興味津々で反応しました。
漁船での実体験!
海の学びの後、いわき市から相馬に移動した参加者たちは、実際に漁船に乗り込んで刺し網漁によるタチウオの水揚げを見学しました。初めての漁船体験は多くの子どもたちにとって思い出深い瞬間になりました。漁船のタッチプールでヒラメやタコ、ホシザメに触れることで、海の生き物との距離がグッと近くなり、彼らの貴重な体験となったことでしょう。さらに、漁師から「常磐もの」の魅力や、地域の魚介類のブランド化についての話を聞くことで、海の恵みを支える人々の努力も実感できました。
資源管理から次のステップへ
2日目には、福島県水産資源研究所を訪れ、資源管理の重要性について学びました。主任専門研究員の神山さんによる解説は、クイズを交えた楽しいもので、参加者は積極的に質問していました。また、ヒラメの稚魚が育てられている養殖施設の見学も行い、将来海に放たれる命の大切さを実感しました。さらに、養殖や資源管理における様々な工夫について知識を深め、参加者たちは資源を大切にする気持ちが芽生えたことでしょう。
磯遊びでの発見と交流
磯遊び体験では、相馬の旅館の若旦那たちからカニ釣りのレクチャーを受けました。子どもたちは班を作り、浜辺を歩きながらカニを釣り上げる楽しさを体感しました。釣ったカニの多さに歓声を上げ、笑顔が溢れる光景が広がりました。さらに、中澤水産を訪問して常磐ものの加工品の魅力について知り、昼食にヒラメのぶっかけ丼と新作の「平目カレー缶」を試食し、その背後にある製品作りの想いに触れることで、子どもたちの発想も広がりました。
絵による表現とその発信
最終日には、2日間の学びを絵に描く時間が設けられました。モンゴル出身の画家であり、福島中央テレビ「ゴジてれChu!」の“ゴミ拾い旅”でも知られるOchiroさんからのレクチャーを受け、参加者たちの作品が完成しました。描かれたヒラメたちは、将来的には中澤水産の新商品「平目カレー缶」のパッケージデザインとして使用される予定です。
参加者の声
参加した子どもや保護者からは、「漁船体験で漁がどう行われるのか見られたことが嬉しかった」「今回の体験はすごく楽しかった」などの感想が寄せられました。子どもたちが海の素晴らしさや漁師たちの仕事、そして食材の大切さを理解する手助けとなったことは、今後の海への関心を高めるきっかけとなるはずです。
団体の取り組み
一般社団法人ふくしま海と緑のプロジェクトは、福島の海への理解を深め、次世代に伝える役割を果たしています。また、「海と日本プロジェクト」と連携し、海の環境問題にも取り組んでいます。未来を担う子どもたちに、美しい海の重要性を伝えるための努力を続けていくことでしょう。
このイベントを通じて、相馬の魅力や資源管理の重要性を多くの子どもたちに伝えられたことは、地域の未来にとっても明るい兆しです。参加者たちが次の世代に自身の経験を持ち帰り、さらなる海の魅力を調べていくことに期待が寄せられます。