新たな取り組みが始まる
Plus W株式会社が、パキスタンの優れたIT人材を日本企業に送出する新たなプロジェクト、「パキスタン高度IT人材育成・日本語教育事業」を2025年1月10日に始めることを発表しました。この取り組みは、経済産業省の発表によると2030年には78万7000人ものIT人材が日本で不足すると予測される中で、パキスタンに豊富に存在する高度なITスキルを有する人材をその不足を解消するために活用すべく企画されました。
プログラムの内容
本プログラムは、日本での就業を目指すパキスタンの大学生を対象に、最先端のIT技術と日本語教育を提供します。具体的には、パキスタンの9つの著名大学と提携し、選ばれた学生たちに、基礎から高度な専門知識までをカバーするIT教育を行います。また、日本語教育を通じて、実務でのコミュニケーション能力も養います。
プログラムは、週に数回のIT教育と週に一度の日本語教育のハイブリッド形式で提供され、学生たちは日本企業で即戦力として活躍するためのスキルを身につけます。そして、最終的には日本企業で働くことを目指すこのプログラムに、54名の学生が参加する予定です。
目指す未来
Plus W株式会社の代表取締役社長、櫻井稚子氏は、「この新たな取り組みにより、パキスタンのITエンジニアと日本企業のニーズを結びつけ、両国の関係を深めることを目指しています」と述べています。既に、過去5年間で26名のパキスタン人材の採用と65件のプロジェクトを手掛けた実績があり、その中でパキスタンのITエンジニアが日本企業で重要な役割を果たしてきたことも強調されました。
さらに、松田邦紀氏(前駐ウクライナおよび駐パキスタン日本大使)が本プロジェクトの顧問に就任し、その国際的な経験が期待されます。
開業式と参加大学
プログラム開始にあたって、1月10日にパキスタンでセレモニーが行われ、約100名の関係者が出席しました。出席者には日本側から赤松秀一駐パキスタン特命全権大使や商業関係者、パキスタン政府の人材開発大臣などが名を連ね、相互の関係強化が期待されています。また、参加する大学には国立科学技術大学やCOMSATS大学などが含まれています。
期待される影響
このプログラムは、パキスタンの若いIT人材に新たなキャリアの機会を提供し、同時に日本のIT業界の人材不足を解消する重要なステップとして位置づけられています。両国間の経済的、技術的な連携が強化されることが期待され、多くのパキスタン人学生が国際的な舞台でその能力を発揮する機会が広がることでしょう。
今後、Plus W株式会社はパキスタンの優れたIT人材を日本へと送り出し、国際的な活躍の場を提供し続けることで、両国の発展に寄与していく考えです。