新入社員の成長を加速させるための目標伝達手法
新入社員が早期に成長するためには、適切な目標の伝え方が非常に重要です。アーティエンスが提供する振り返りツール「Growth」では、3ヵ月間のデータをもとに新入社員がどのように自らをマネジメントし、リーダーシップを発揮しているかを分析しています。成果レポートでは、特に目標への理解度や意欲の変化が浮き彫りになっています。
1. Growthの概要と目的
「Growth」とは、新入社員のセルフマネジメント力とリーダーシップの向上を目指すためのツールです。人事担当者や育成担当者が企業を超えて情報交換できる「Growth Meeting」とともに提供されています。
現在、無料体験サービスも実施中で、興味ある方は申し込みが可能です。レポートによると、新入社員の成長は目標設定に大きく依存していることが分かります。
2. 成果レポートから見る新入社員の意識変化
数ヶ月間の調査結果に基づいて、特に注目すべき項目が浮かび上がりました。最も高い平均値を記録したのは「私はよりよい仕事をするために学び続けている」という設問ですが、こちらも徐々に平均値が低下してきています。また、最も低い平均値を示した設問は「私は自分の役割でないことも、周囲やチームのために良いと思ったことは働きかけている」でした。これは本人の意志や環境によって変動しやすいことが伺えます。
特に「仕事において何を期待されているのかを知っている」という設問は、月を追うごとにそのばらつきが大きくなっています。これは、新入社員にとって期待されることを把握することが困難であることを示しています。
3. 目的・目標の影響を受ける要素
期待されることへの理解度に変化が見られない一方で、「目的や目標を意識することで、日々の業務に意欲的に取り組めている」という実感は減少してきていることが確認されました。この変化は、実務に入った際に生じる難しさや、自身の未熟さからきているのかもしれません。これに対するフリーコメントの中から、ポジティブおよびネガティブなフィードバックが見られました。
ポジティブコメント
- - 「不安感が減少した」
- - 「目標達成意識が強まった」
- - 「自分の成長を感じるようになった」
ネガティブコメント
- - 「評価への不安が増した」
- - 「プレッシャーを日々感じている」
- - 「求められることに対して申し訳なさを感じる」
これらのコメントから、新入社員は心理的な安全性が不足している状況にいることがうかがえます。このため、目標へのアプローチを考え直す必要があります。
4. 効果的な目標伝達のポイント
目標を伝える際に重要なのは、目標の根拠を明確にすることです。新入社員にとっては、目の前にある行動目標に意識を失いがちですが、意義目標を間に挟むことで、より高い意識を持たせることが可能です。特に経験の少ない新入社員に対しては、意義目標の重要性を訴えることで、ストレスを軽減する効果があります。
次に重要なのが内発的動機づけ(インサイドアウト)への移行です。新入社員のモチベーションを上げるためには、自律性や関係性、有能感の向上を図ることが求められます。具体的な施策としては、自身の意思で選択できる機会を与え、周囲との協働を促進するフィードバックを行うことなどです。
5. 結論と今後の展望
以上のように、新入社員の成長に必要な目標伝達法が明らかになりました。これからも定期的にデータを集め、実践できる施策を模索することが求められます。アーティエンスでは引き続き、組織全体の成長を支えるための施策を通じて、新入社員の立場を理解し、効果的にサポートしていくことを目指してまいります。次回のGrowth Meetingでは、さらなる情報共有と施策の検討が行われる予定です。