カインズが名古屋市と環境保全に向けた協定を締結
2023年10月21日、株式会社カインズは名古屋市との間で「資源循環に資する事業の連携に関する協定」を結びました。この協定は、環境保全および市民サービスの向上を目指すもので、両者が協力し資源や機能を最大限に活用することに焦点を当てています。
資源循環と市民サービスの向上
具体的には、資源循環を促進し、廃棄物の処理量を削減しつつ、循環型社会の実現を目指します。カインズ名古屋堀田店では、不用になった家庭用園芸用土を回収し、メーカーによる再生処理の後に販売する「園芸用土の水平リサイクルシステム」をスタートします。この取り組みは、再生された培養土を利用することで新たな土資源の節約にも貢献しています。
ホリスティックな取り組み
本協定の具体的な連携内容には、以下の3つが含まれます。
1. 家庭用園芸用土のリサイクル
2. 循環型社会の構築に寄与する事業
3. その他、協定に基づく事業
これは、カインズが2012年に始めた「くみまち構想」との連携を強化するもので、地域社会の多様なニーズに応える内容となっています。これまで、自治体や企業と共に環境課題の解決に向けた活動を展開しており、例えば2023年からは京都府亀岡市とも連携を開始しています。
実績と評価
現在、累計でおよそ2,100件の利用があり、回収量は約200トンに達しています。この取り組みの成果として、地域住民からの園芸用土に関する問い合わせが減少しており、地域課題に対処する一助となっています。また、2024年には環境省の「グッドライフアワード」において特別賞を受賞、2025年にはグッドデザイン賞を獲得するなど、評価が高まっています。
名古屋堀田店でのサービス開始
この協定に基づき、名古屋堀田店では10月25日から、家庭で不用になった園芸用土を回収するサービスを開始します。市民が持ち込んだ用土は店舗内で一時的に保管され、その後メーカーが回収・再生を行い、循環型土として販売されます。名古屋市は、公式ウェブサイトなどで市民サービスの詳細を周知し、問い合わせにも対応します。実験期間は2025年10月25日から2026年6月30日までで、その成果を受けて本格運用に移行する予定です。
参加方法と注意事項
このサービスを利用するためには、カインズの会員登録が必要で、登録は無料です。また、回収できるのは園芸用土のみであり、事前に異物を取り除く必要があります。
今後の展望
カインズは今後も地域自治体やメーカーと連携し、店舗を「まちの園芸用土のサーキュラー拠点」として位置づけ、地域の課題解決と持続可能な社会の形成に寄与していく意向です。このような取り組みにより、カインズは「くらしDIY」で地域や環境に貢献し続けていきます。