リーガルテック社が発表した新機能
リーガルテック株式会社は、特許出願を加速する新機能『AIドラフト生成機能』を発表しました。2025年10月28日にローンチされたこの機能は、技術者や研究者が日々の業務や研究の中で生み出すアイデアを、AIが迅速に特許明細書のドラフトに変換することを目的としています。これにより、特許出願の初期段階である「アイデアの言語化」が大幅に効率化されることが期待されています。
特許出願の現状と課題
日本国内では、特許出願を行わない「未出願技術」や「埋もれた発明」が年間に数万件にのぼると言われています。多くの技術者や研究者は、忙しさや知識不足、制度の複雑さから発明申請を後回しにしてしまうことが多いのが現状です。結果として、知的財産としての貴重な資産が活用されずに失われてしまうケースが増えているのです。リーガルテック社は、こうした問題に対し、AIを駆使した『AIドラフト生成機能』で解決を図っています。
AIドラフト生成機能の詳細
この新機能は、ユーザーが入力した発明メモや技術資料をAIが解析し、特許明細書ドラフトを自動的に生成します。AIは文脈を理解し、「課題・構成・効果」といった特許の基本要素に再構築。生成されたドラフトは専門知識を持つ法務や知的財産部門によるチェックを前提に、すぐに活用可能な状態となっています。これにより、特許出願のプロセスが劇的に効率化され、発明提案の質と量の向上が実現できます。
様々なユーザー層への活用
『AIドラフト生成機能』は、製造業の技術者から研究機関、スタートアップ、知財部門まで、多様な利用者層がターゲット。具体的には、製造現場の技術者が技術メモから出願案を生成したり、大学や研究機関が研究成果を特許化することを支援したりします。また、スタートアップは創業初期のアイデアをもとに特許ポートフォリオを迅速に構築でき、知財部門は発明提案のスクリーニングを効率よく行えるようになります。
ユーザーからは、「発明提案数が増加した」「出願までのリードタイムが短縮した」「知財部門の負担が軽減された」といったポジティブな報告が届いており、機能の導入による効果が伺えます。
今後の展望
リーガルテック社は将来的に、音声録音からの発明抽出機能や、手書きノートのOCR解析による提案支援など、多彩な機能拡張を検討しているとしています。また、自動類似特許検索や発明提案インセンティブ制度との連携を通じ、全体的な知財戦略の策定も支援する“AI知財プラットフォーム”の実現を目指しています。
会社概要
- - 会社名: リーガルテック株式会社
- - 設立: 2021年3月
- - 資本金: 3億7,900万円
- - 代表取締役CEO: 平井 智之
- - 所在地: 東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
- - URL: リーガルテック社公式サイト
リーガルテック社の革新的な『AIドラフト生成機能』は、特許出願のプロセスを根本から変える可能性を秘めています。特に、忙しい技術者や研究者が自身のアイデアをスムーズに特許として取り扱う手助けをすることで、新たな発明の創出を後押ししていくことが期待されます。