松山市の新たな複業支援施策が地域活性化を推進
松山市では、2020年度から続く「だんだん複業団」という取り組みが、都市部に住む複業希望者と地域の中小企業とのマッチングを通じて、地域活性化を図っています。「だんだん」とは、松山市の方言で「ありがとう」や「徐々に」という意味であり、このプロジェクトには、関わる全ての人が笑顔で互いに感謝し合う関係を築きたいという願いが込められています。
5年間の成果報告会を開催
東京都港区に本社を置く株式会社パソナJOB HUBが運営を担当し、今年度でこのプロジェクトは5年目を迎えます。3月5日(水)にオンラインで開催される成果報告会では、これまでの取り組みや今後の展望について多くの関係者が登壇し、事例を交えながら複業人材の活用が地域企業にもたらす具体的な効果について報告します。
この報告会には、松山市内外の企業や都市部に住む会社員・フリーランスが参加でき、地域企業の課題解決の実態を知る良い機会となります。定員は100名で、参加希望者はオフィシャルサイトから申し込みが必要です。
複業マッチングとその有益性
これまでにこの取り組みにより、80件以上の複業がマッチングされ、地域企業は多くのメリットを実感しています。例えば地元の老舗タクシー会社が経営支援を受けたり、無農薬の麹を使用した新製品のマーケティング支援を受けたりするなど、実際に地域の課題解決に結びついています。
さらに、オンラインプラットフォーム「だんだんコミュニティ」も構築され、複業人材同士のコミュニケーションが活発化し、相互理解が深まる場が提供されています。昨年度からは企業と複業人材がチームとなり新しい事業を生み出す「共創プロジェクトプログラム」がスタートし、多くの成功事例が生まれています。
地域活性化に向けての展望
報告会では、実際の事例として愛媛産のブラッドオレンジを用いたクラフトコーラや、映像事業での新たな価値創出なども紹介される予定です。こうした地域資源を活用した新しいビジネスの展開は、地域活性化に欠かせない要素です。
また、今後の展望についても議論され、松山市が引き続き地域企業の成長を支援し、持続可能な社会の構築に寄与するための方策が提案されます。複業を活用した新しい働き方の促進と関係人口の創出が目指されています。
まとめ
地域活性化には、多様な働き方や新しいビジネスの創造が欠かせません。「だんだん複業団」は、松山市の企業と都市部の人材がともに成長するための架け橋となっており、地域社会全体の発展に寄与することを目指しています。参加を希望される方は、早めの申し込みをお勧めします。