外国人留学生の就職活動を支援する新ガイドブックを発表

外国人留学生向けの就活ガイドブックが誕生

株式会社SPeakが運営する国内最大級の若手外国人材キャリアプラットフォーム『JPort』は、立命館大学キャリアセンターとの協力のもと、日本で学ぶ外国人留学生が就職活動を行う上で役立つ日英就活解説ガイドブックの制作を発表しました。このガイドブックは、留学生の実体験を基にした内容で、就職活動の複雑さを解消し、必要な情報を提供することを目的としています。

背景：留学生の就職率の現状

2024年5月に発表された日本学生支援機構（JASSO）の調査によると、日本の大学や大学院を卒業した外国人留学生のうち、国内で就職した割合は約35％という厳しい現実が明らかになりました。多くの留学生は卒業後に日本で働くことを希望していますが、就職活動の文化や情報がわかりづらく、卒業間近になって初めてその重要性に気付くことが少なくありません。

「タイミングを逃してほとんどの応募先が残っていなかった」「何から始めればいいのかわからず不安になった」という失敗談が多く、JPortではこうした“もったいない”状況を減らしたいという思いから本ガイドブックの制作に至りました。

ガイドブックの特長

このガイドブックは、日本人学生向けの就活情報をそのまま翻訳したものではなく、日本で就職活動を経験した元留学生の視点から情報をまとめています。具体的な困難や心構えを学べる内容で、特に「卒業直前に初めて就活を知った」といった留学生特有の課題に対してのアドバイスが盛り込まれています。

バイリンガル対応でわかりやすい情報提供

ガイドブックは日本語と英語の双方で記載されており、留学生の語学レベルに応じた表現で読み進めやすく工夫されています。例えば、履歴書の書き方から面接対策までを網羅した2部構成の内容で、留学生が実際に陥る可能性のある問題点やそれを乗り越えるヒントが書かれています。

制作責任者の想い

ガイドブックの制作責任者であるベル氏は、自身が留学中に感じた就職活動の難しさを克服したエピソードを元に、今の留学生が同じ思いをしないようにしたいとの願いからこのプロジェクトに関わりました。彼女の経験から得た教訓が本ガイドブックに色濃く反映されています。

大学との連携がもたらした成果

このガイドブックは、立命館大学キャリアセンターとの意見交換を通じて制作されました。大学側からのフィードバックを受けて、より実用的で前向きな内容に仕上げられたことは大きな価値となっています。特に日本特有の表現についても「日本人学生とコミュニケーションを取るために必要な用語」として配慮がなされています。