雨水インフラの革新
蚊の繁殖、問題の根源へ取り組む
東京・千代田区に位置する一般社団法人 産学技術協会は、雨水インフラの新たな課題解決策として『分別集水マット(蚊絶滅マット)』と『極細分別グレーチング(サンドストップG)』を発表しました。これにより、落ち葉の堆積や蚊の繁殖を効果的に防止できるとしています。
都市部で蚊が増加している原因の一つは、雨水排水設備、特に雨水桝やU字溝の構造にあります。本来これらの施設は雨水をスムーズに排水するためのものであるべきですが、現在の多くの設備は落ち葉やゴミが流れ込みやすく、それが水たまりを作り、蚊の成長を助けています。この状態が続く限り、蚊の繁殖が続くのは明らかです。
薬剤による防虫対策の限界
デング熱の流行以降、全国では薬剤を用いた防虫対策が進められてきましたが、その効果はしばしば限定的です。水の流れに薬剤が希釈されること、そして耐性を持つ蚊が増加することによって、単なる薬剤散布だけでは根本的な解決にはなり得ません。このため、産学技術協会は構造的な改善を要するという新しい視点からへのアプローチを選択しました。
新技術『極細分別集水化』の登場
「蚊を入れない、繁殖させない」ことを目指し、同協会は新技術『極細分別集水化』を開発しました。この技術は、既存のグレーチングに取り付け可能な『分別集水マット』と、グレーチング自体を交換する『極細分別グレーチング』の二つの製品に搭載されています。これにより、雨水だけを透過し、蚊の成虫や落ち葉、ゴミを完全にブロックできるのです。
製品の特長
- - 雨水のみを通過させ、蚊やゴミをブロック
- - 堆積物が溜まらないためスムーズに排水
- - ボウフラを閉じ込め、成虫の侵入を防止
- - 環境への負荷が一切ない
- - 清掃が容易でメンテナンス性も高い
この画期的な構造により、繁殖・発生・投薬の悪循環を断ち切ることが期待されています。また、人口減少に伴う維持管理の省人化が実現し、持続可能な衛生環境を提供することを目指しています。
正規代理店の募集と社会貢献
産学技術協会は、これらの技術を活用するため、全国の地域密着型事業者を正規代理店として募集しています。住宅設備業者や建設業者、自治体連携事業者など、社会貢献に意欲を持つ企業・団体が対象です。参加者には、営業資料の提供や専門的な研修が用意され、多様な分野での活用が期待されています。
未来を見据えた取り組み
この新しい技術によって、より安全で快適な都市環境を共に築いていくことを協会は目指しています。社会問題を未来の世代に残さず、持続可能な繁栄を可能にするための一歩として、本取り組みへの参加が求められています。
会社情報
- - 商号: 一般社団法人 産学技術協会
- - 代表者: 代表理事 須田 哲夫
- - 所在地: 東京都千代田区
- - 設立: 2014年9月
- - 公式URL: 産学技術協会