日光の老舗ステーキ店が挑む新たな旅の形
栃木県日光市に位置する創業33年の「Restaurant Nikko えんや」は、観光地の活性化とあらゆる人々が楽しめる街づくりに挑戦しています。コロナ禍を耐え抜いたこの老舗は、単なる飲食業から一歩踏み出し、地域の空き家を再生し、身体に条件がある人々も安心して過ごせる宿泊施設を目指しています。
目指すは世界一優しい街
日光市は、世界遺産を有する美しい観光地で、歴史ある宿場町としての魅力を持っています。しかし、近年の少子高齢化やコロナ禍の影響で、観光客の減少や地域活性化の課題が顕著になっています。この問題に立ち向かうため、「えんや」は空き家をバリアフリーに特化した宿泊施設に再生するプロジェクトに取り組んでいます。
このプロジェクトの根底にある理念は、身体の状態や年齢を問わず、誰もが安心して訪れ、楽しむことができる街をつくること。夢は、日光を「日本一、心から笑い合える場所」にすることです。様々な世代が訪れ、共に過ごす思い出を創造する現代の宿場町に生まれ変わろうとしています。
空き家が再生されるプロジェクト
「えんや」は、自社隣接の古いアパートを「Dragon Inn Nikko」として再生しました。この宿泊施設では、栃木県産の大谷石を使用した照明や、和風の畳、こたつを取り入れた空間を整え、日本の文化を感じながら宿泊できる環境を提供しています。また、飲食店直営の特徴を生かし、深夜まで食事を楽しめる体験も可能です。
さらに伝統工芸である「日光彫」の後継者支援にも取り組んでいます。インターンシップを利用し、技能を学ぶ若者たちに住居を提供し、彼らが安心して成長できる環境を整えています。これにより、伝統が未来に受け継がれ、地域に多様な魅力が生まれると信じています。
完全バリアフリーの「OZIZO Inn Nikko」
現在、新たに「OZIZO Inn Nikko」という完全平屋の宿泊施設を建設中です。これは「三世代で、一緒に過ごせる場所」を提供することを目指したプロジェクトです。障害を持つ方や、大人数の家族が快適に過ごせる設計を目指しています。段差のないフルフラット設計で、最大10名が一つのテーブルを囲んで楽しい時間を過ごすことができます。
「おじいちゃんが車椅子だから、階段のある宿には泊まれない」といった声に耳を傾け、柔軟に対応した宿泊施設が必要だということを強く感じる事件から、このプロジェクトが生まれました。
未来への挑戦
「えんや」は、今後も多様な挑戦を続けながら、日光の未来を築いていきます。100年後には、訪れる全ての人々が「家族と一緒に心温まる時間を過ごすなら日光へ」と言ってくれる未来を描いています。地域の企業と連携し、開かれた街づくりを実現するために、新しい縁を結び続けることが私たちの使命であり、皆様の応援が何よりも力になります。これからも日光の魅力を発信し続け、誰もが楽しむことのできる場所を創るための取り組みを続けます。