ギャンブル依存症とその実態
2023年8月30日、厚生労働省は「ギャンブル障害及びギャンブル関連問題実態調査」の速報を公表しました。この調査は、ギャンブル依存症に関する実態を明らかにし、その影響を受ける人々がどのような状況にあるのかを示しています。このたび、依存症の支援を行う一般財団法人ワンネス財団が、実際の経験談を通じて、当事者の声と家族のサポート方法をまとめました。
当事者たちの声
ギャンブル依存症に苦しむ人は、自身が抱える孤独感やメンタルヘルスの問題に悩み、家族や周囲に多大な負担をかけてしまうことがあります。過去の苦しみを乗り越え、自らの経験を通じて同じような状況にある方々にメッセージを届けたいと、当事者たちは語ります。自らの言動や考え方がどのように依存を助長したのか、具体的なエピソードを交えて説明されます。
嘘やごまかし
ギャンブル資金が不足した際に、どのような嘘をついていたのか、具体的な手法も明らかにされています。「財布を落とした」「会社の給料の支払いが遅れている」といった言い訳がポピュラーであり、当事者は一時的な資金調達のために様々な理由を考えることになります。他にも、家族の病気を理由にしたり、実際に起きたトラブルを大げさに伝えてお金を工面する手法も挙げられています。
依存の正当化
さらに、ギャンブル依存症の当事者はしばしば自分自身を正当化するための思考を持ちます。「自分のストレスの原因は周囲の人間にある」と考え、依存を続ける理由を見出すことがあります。周囲の人との比較や、ギャンブルは違法ではないとの考えから責任を回避し、自身を正当化してしまうのです。
家族や周囲の人ができること
依存症の当事者は、自身の状況に対して全ての責任を背負い込むことは難しいため、周囲の家族や友人も影響を受けます。問題を抱えた本人に対して、どのように接するべきかを考えることが大切です。ここで「Iメッセージ」を活用することを提案しています。自分の感情を素直に伝え、「あなたがギャンブルに行くことで心配している」といった表現が、相手の心に響くかもしれません。
専門機関への相談
時には、専門家に相談することも有効です。家族が不安を抱えたりストレスに耐えられなくなる前に、心理的な支えを求めることが重要です。ワンネス財団では、相談窓口を設けており、相談やサポートを受けることができます。
情報を広める努力
当事者が過去を振り返り、どのようにして依存から逃れることができたのかをお伝えすることで、多くの人に届くことを願っています。この情報が、依存症に直面しているご本人やご家族にとって役立つことを期待しています。自由に可能性を発揮できる世の中を目指して、私たちワンネス財団は活動を続けていきます。
ワンネス財団の情報
一般財団法人ワンネス財団は、全国からの相談に対応しています。どうぞ気軽にご連絡ください。相談ダイヤルやLINE、メールでの問い合わせも受け付けており、専門家が皆様の不安や悩みをお聞きします。ここでの経験が、一歩前に進むきっかけとなることを願っています。