金子財団の助成金で実現するグローバル人材育成
認定NPO法人テラ・ルネッサンスが、公益財団法人金子財団から助成金を受け、佐賀県で「佐賀発の実践的グローバル人財育成事業」を展開することが決定しました。これは、令和6年度後期の助成対象団体に選ばれ、助成金額は100万円です。助成金贈呈式は11月6日に佐賀県唐津市で行われ、多くの期待が寄せられています。
テラ・ルネッサンスと金子財団の役割
金子財団は、創設以来、佐賀県内における教育や福祉、文化活動を支援してきました。特に、地域の児童の健全育成を目的とし、様々な団体への助成を行っています。一方、テラ・ルネッサンスは地雷問題や子ども兵の支援を行う国際協力団体として知られ、平和教育を通じた啓発活動や政策提言に力を入れています。
今回の助成金により、テラ・ルネッサンスは「佐賀発の実践的グローバル人財育成事業」を実施します。このプロジェクトは、若い世代が主体的に社会と関わり、他者に貢献できるよう行動することを目的としています。具体的には、高校生を対象にProject Based Learning(問題解決型学習)を取り入れた実践的な学びを提供します。
事業内容と期待される成果
1. 問題解決型学習による深い理解
本事業では、年間を通じて社会課題に対する理解を深めることが重要視されています。高校生たちは自らのプロジェクトを通じて、開発途上国の社会問題に取り組む機会を得ます。具体的には、テラ・ルネッサンスの職員が半年間、座学を通じて探究学習を行い、解決策を見出すための能力を高めることが目指されています。
2. 地域との連携
また、地域のNPOや自治体と連携し、国内外の課題解決に向けた実践的なプログラムやスタディツアーも実施します。例えば、高校生たちがカンボジアで行うスタディツアーでは、現地の人々との交流を通じて、多角的な視点で問題を捉える力を養います。
3. 自主的な活動を促進
生徒たちは自分たちの課題解決に向けた啓発活動も行います。これにより、地域の人々への意識啓発はもちろん、クラウドファンディングを通じた資金調達なども行います。これらはすべて、同世代の仲間と共に実行することで、主体性を育み、自己実現へと繋がります。
組織のビジョン
テラ・ルネッサンスの理事長である吉田真衣氏は、「すべての生命が安心して生活できる社会の実現」を夢見ています。その実現には若い世代の貢献が欠かせません。特に今、日本における留学機会の減少から内向的な思考が懸念されていますが、持続可能な未来を作るためには、問題解決に積極的に取り組む人材の育成が急がれます。
今回の助成は、テラ・ルネッサンスに寄せられた期待の表れであり、この事業を通じて、参加する高校生たちが自己を高め、日本や世界を牽引できる人材に成長することが期待されています。今後の展開に目が離せません。
おわりに
テラ・ルネッサンスと金子財団の連携によるこのプロジェクトは、地域に根ざしたグローバル人財育成の重要な一歩となります。若者たちが新しい視点で課題を解決し、国際的な意識を持つよう育てられていく姿に、目が離せないことでしょう。