保育園卒園後の「働きづらさ」、調査結果から見えてきた現実
株式会社アンダースタンドが運営する子育て中の女性向けキャリア支援サービス「AnyMaMa」は、登録ユーザー134名を対象に「働きたいママの意欲と現実」に関する独自調査を実施しました。この調査からは、保育園を卒園した後に直面する母親たちの困難が浮き彫りになりました。この報告書では、その結果をもとに新しい視点と課題に対しての解決策を考察します。
調査の背景と目的
調査は2025年6月13日から25日にかけて行われ、有効回答数は134名でした。目的は、母親たちが「働きたい」と考えながらも就労できずにいる原因を見つけ出すことでした。特に、小学生以上の子どもを持つ母親たちが、保育園卒園後に働きにくくなっている理由を探ることが重要なテーマとなっていました。
調査結果の概要
結果を見ると、約65%の回答者が希望する時給を「1,201円〜2,000円」と設定しており、これは地域別最低賃金を考慮した上でのスキルや経験に見合った水準であることが伺えます。
一方で、様々な具体的課題も指摘されました。学童保育の預かり時間が短い、長期休暇中のケアが不足している、さらには習い事や送迎の必要があり、柔軟な勤務形態を求める声が数多く寄せられました。しかし、こうしたニーズに見合った求人が限られているため、母親たちは働きたいのに働けないという矛盾した状況に置かれています。
働きたい意欲は高い
驚くべきことに、調査に参加した93%以上が「短時間勤務」「在宅」「柔軟な時間帯」の勤務条件が整えば、「今すぐにでも働きたい」と回答しました。この結果は、母親たちが実際には多くの能力を持ち、働きたい意欲が高いことを示しています。営業事務、人事、広報、ライティングなどの経験がありながらも、柔軟な働き方ができないために職場に足を踏み入れられない人材が多数存在しています。
新たな視点の必要性
「育児期=ブランク」の考え方を改め、「育児期=経験の蓄積期」と捉える視点が求められています。このように自己のスキルを認識する声も多く、マルチタスクや共感力、時間管理能力といった育児を通じて培わせたスキルは、実際の職場でも活かすことができます。
調査からの提言
この調査から、会社は以下の4つの提言を行っています。
1.
「1日4時間」枠の求人設計を試験導入:柔軟な時間設計があれば、家庭との両立を望む人材も活躍できる。
2.
在宅可能な業務の切り出しと明文化:タスク単位で業務を定義し、通勤負担のない働き方を推進する。
3.
成果ベースで柔軟に契約できるジョブ型業務委託の活用:時間ではなく成果に基づいた評価制度を導入する。
4.
育児スキルを評価対象とする採用視点の導入:育児ブランクではなく育児経験として捉える文化が必要。
企業の取り組み
株式会社アンダースタンドは、今後も企業や行政と連携し、多様な人材が活躍できる社会の実現に向けて邁進する方針です。調査の全文や提言については、
こちらからご覧いただけます。
会社概要
- - 会社名: 株式会社アンダースタンド
- - 設立: 2017年4月3日
- - 所在地: 東京都渋谷区千駄ヶ谷3丁目5番15-201号
- - 代表取締役: 門田次郎
- - コーポレートサイト: understd.co.jp
- - サービスサイト: anymama.jp
この問題に対する理解を深め、母親たちがもっと働きやすい環境を提供するためのアクションが急務です。