TXP MedicalとBuzzreachの座談会が示す治験DXの未来
TXP Medical株式会社は、このたび治験に関する座談会「ライフサイエンスの未来地図」第4弾を公開しました。イベントのゲストに、治験や臨床研究の現場でテクノロジーを活用し、業務の革新をサポートするBuzzreachのCEO、猪川崇輝氏を迎えました。座談会では、診療現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)や、AIの活用が治験に与える影響について深く掘り下げられました。
猪川氏は、治験DXの進展について「KPI駆動型の業務が技術導入の余地を生む」と語り、業務の見える化が生み出す新たな可能性を強調しました。また、成功のカギは「ウェット」と「ドライ」の両輪にあるとし、臨床の現場での人的要素がいかに重要かを強調しました。
「患者を動かすのは、最後はヒトの熱量だ」という言葉が印象的で、技術革新においても、人間的な要素なくしては信頼関係や理解が築けないことを再認識させられます。座談会では、製薬企業とスタートアップ企業の連携が業界構造の変革をもたらす点や、フィジビリティの精緻化とオペレーションの課題に関する話題も上がりました。
座談会の中での主なポイント
1.
治験DXが進行する理由
治験業務がKPI駆動型になりつつある現在、技術導入が進む背景を議論しました。この変化は、医療業界全体に革命をもたらす可能性があります。
2.
ヒトと技術の融合
治験成功のためには、テクノロジーだけでなく、人間的な側面も見逃せません。臨床の現場で働くプロフェッショナルたちの役割について考察がなされました。
3.
産業と技術の融合
製薬企業とスタートアップが連携することで、どのように治験の質が向上するのか、またそれが業界全体に与える影響について語られました。
4.
AIとリアルワールドデータ
AIとRWD(リアルワールドデータ)の活用が治験デザインに与える影響や、今後の研究の進め方について具体的なアイデアが出されました。
5.
電子カルテの未来
座談会では、電子カルテが臨床研究のプラットフォームとしてどのように進化するのか、その未来像についても議論されました。
TXP Medicalの「Medical Data Lab」は、製薬会社、医療機関、アカデミアなどさまざまな主体が医学データを共に学ぶ場であり、今後もこのような座談会を定期的に開催することを計画しています。医療データの活用が進む中、本座談会はその重要なプラットフォームとなることでしょう。
最後に TXP Medical では、「共に考え、共に挑み、共に変革する」という理念のもと、医療データ活用の未来をつくるための議論を続けていく意向を示しています。今後の連載にもぜひご期待ください。
会社情報
TXP Medical株式会社は、東京都千代田区に本社を置く医療データスタートアップであり、現役医師が立ち上げた企業です。主に、急性期医療プラットフォームやAI技術の開発を行っており、全国の病院と連携しています。医療データの活用はこれからの医療において特に重要なテーマとなるため、引き続き注目していきたいです。