住友林業の木材事業
2025-07-03 21:01:25

住友林業、米国初の木材コンビナート事業へ進出

住友林業、米国初の木材コンビナート事業へ進出



住友林業株式会社は、北米の木材市場において大きな動きを見せています。2023年7月1日、同社は100%子会社のSumitomo Forestry America, Inc.を通じて、Teal Jones GroupからTeal Jones Louisiana Holdings LLCの持分100%を取得し、さらにその子会社であるTeal Jones Plain Dealing, LLCの持分57.05%も取得しました。これにより、住友林業は米国で初めての木材コンビナート事業を展開する準備を整えました。

木材コンビナート事業の概要


この新プロジェクトでは、ルイジアナ州に広がる約100haの土地と工場を活用し、住宅向けのディメンション材やマスティンバーの製造を通じて、木材の価値を最大化することを目指しています。年間約1,000千m3の原木を投入し、約14,000棟分の住宅に相当する500千m3のディメンション材を生産する計画です。また、遊休地を活用して、マスティンバーの製造も検討されており、バイオマス発電燃料やバイオリファイナリーへの利用も視野に入れています。

事業の特徴


1. 既存米国事業の強化

新工場の位置するルイジアナ州は、住友林業が既に展開している米国市場において重要なエリアです。特に、高い木材需要を持つテキサス州のダラス地域が含まれており、FITP事業(Fully Integrated Turn Key Provider)の拠点も近隣に存在します。この地域は、将来的には2027年までに工場数を10から15に増やす計画を持っています。

2. 安定した原材料調達網の構築

使用する原材料はサザンイエローパイン(SYP)で、製材工場がある南東部の特性上、安定的に確保できる見込みです。持続可能な森林経営に基づいているため、将来的にも森林資源は豊富であり、様々な用途に向けた大きな木材需要を見込ています。

3. 外的要因に強い事業基盤の構築

ウッドショックや関税政策など、外的要因に影響を受けにくい安定した原材料の確保が可能です。米国内で製材品のコスト競争力が高まりつつあることも、この事業にはプラスの影響を及ぼすことが期待されます。さらに、FITP事業を通じて施工プロセスの合理化を進め、施工体制の安定にも寄与することで、既存の事業をより強固にする狙いがあります。

最後に


住友林業は、2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を掲げ、木材を利用した持続可能な成長を目指しています。本プロジェクトの成功により、米国市場での木材コンビナート事業を確立し、森林からのCO2吸収量の増加に貢献することはもちろん、社会全体の脱炭素化に向けた一助となることでしょう。今後の進展が期待されるこのプロジェクト、木材業界全体にとって大きな示唆を与えるものとして注目されます。


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